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妄想非化学研究書 音楽と映画を読む 誇張された非科学的現実妄想生活 2

■仕事と音楽とドジっ娘

バイト先での仕事は順調のようで地獄。
さっさと仕事しない自分が悪いのですが、
何となくスケジュールが組み辛い仕組み。

しかしながら、先輩の皆さんから甘やかされ、
時にイジられつつ楽しく過ごすことが出来てたり。

音楽や映画が好きな人たちが集まっている分、
色々と吸収できることも多く会話も弾む弾む。

そんな中、一番歳の近い女性社員から、
「氷室さん好きなの?私はBUCK-TICK好きよ」と。

あ、群馬の兄弟分ですね、BOØWY好きなら
BUCK-TICKも好きでしょ理論ですね、はい。

勿論、BUCK-TICKも大好きであったため、好きです即答。

社内イチのイジられドジっ娘キャラであった彼女。
そんなドジっ娘さんが仲良くしてくれたこともあり、
社内でクソガキとドジっ娘の漫才ムーブがややウケ。

大人な環境に少々悩んでいた所を、ドジっ娘お姉さんの
おかげで社内での立ち位置も明確になり、一層過ごし易く。

ドジっ娘姉さんの推しは、BUCK-TICKの櫻井あっちゃん。
実は入社した当時、会社の近隣にあっちゃんの自宅有り。
ドジっ娘さんは追っかけもしていたので、この会社に入社したと。
追っかけさん恐るべし情報量、、、私はそんなこと知らずに入社。

自宅まで追っかけることはしなかったけど、確かに数回ほど
車に乗った櫻井さんを見かけること!はあったし、自宅前で
櫻井さん待ちしていたアニイに会えてニヤニヤしてしまったり。

初めての環境で大人に囲まれ、社会が何かも知らない小僧に、
BUCK-TICKが好きだった縁でクソガキ立ち位置を作ってくれた。

ドジっ娘姉さんには感謝しかないけど、BUCK-TICKにも凄い感謝。

BUCK-TICKのメンバーは皆好きだし楽曲も大好き。
私の精神状態も安定させてくれたBUCK-TICK恐るべし。

■JUST ONE MORE KISS/BUCK-TICK

1988年、すげぇ奴らが親世代に冷や水浴びせ茶の間を賑わせた。
そう、重低音がバクチクしまくってたCMがバンバン流れたのです。

キャッチーな「JUST ONE MORE KISS」のフレーズと、
金髪逆立て黒ずくめ集団が茶の間に馳せ参じたのです。

親世代が嫌悪感を抱くであろうビジュアルの男たちが茶の間を闊歩。

まだ見栄えの良い男女のアイドルが、親世代を和ませていた時期。
そんな時代に「あんだあれ?」と黒づくめ金髪逆立て集団が現れた。
日本のロックミュージックが、市民権を得る瞬間でもあったような。

その年のレコード大賞は光GENJIの、ようこそここへパラダイス銀河だが、
アルバム賞で氷室さん、新人賞ノミネートでBUCK-TICKが出た豪華な年末。

髪を逆立てるためのスプレー、ダイエーで販売してた
「ダイエースプレー」が、BUCK-TICK現象でガンガン売れ、
音楽性よりもそのビジュアルが先行してテレビで流れてた。

まだビジュアル系などという簡単な形容詞もない時代、専門番組や
専門誌でもない限り、どのカテゴリに入れていいか分らない方々は、
曲云々よりも見た目などを中心にバンドの情報を流していたのでした。

■勝手な妄想 アングラをメジャーに引き上げた?

1980年代後半、日本のバンドブーム始まりのころ。

電柱やらに「バクチク現象」と記載されたステッカー貼ったり、
インディーズからのデビューと、話題に事欠かなかったバンド。

レコードデビューやらテレビ出演やらで、茶の間に出てくることが、
通常のルーティーンだったころに、何だかカッコいいね!と思わせる
売り方で頭角を現してて、学生だった私は結構感化されまくりでした。

大人になってから、改めて理解出来たことなんですけど、
まだまだアンダーグラウンドだったであろうインディーズシーン。

ナゴムレコード系が判り易いでしょうか、有頂天やら筋肉少女帯やら。
自分から情報を探っていかなければたどり着けない境地があり、子供な
私や周りの友人やらは、テレビに出てくる人達がまだまだ絶対な頃でした。

バンドブームも相まって、色んなバンドが茶の間を席巻。
BUCK-TICKのような美形の方々から、ドンドンとテレビや
雑誌への露出が増えていったような、よきよき思い出。。。

ただ「JUST ONE MORE KISS」が好きになった人達へ冷や水を浴びせる。
美形集団でもあったことから、クラスの女子もこぞってCDをレンタル。

しかし「JUST ONE MORE KISS」収録のアルバム「TABOO」は重たかった。
前2作「SEXUAL×××××!」「SEVENTH HEAVEN」はPOPな曲調ありつつも、
「TABOO」は比較的POPな曲調が排除、重ための曲調が並んでおりまして。

その表現方法は次回作、「悪の華」で可憐に開花したように思ってます。

BOØWYみたいなバンドが出ては消えてく中で、BOØWYの弟分?だった
BUCK-TICKは、独特な歌詞やゴシック調な見せ方で異彩を放ってました。

歌モノとしてバンドブームに乗った方が、売れることへの近道だったけど、
消えることや記憶に残らない近道(失礼!!)でもあったように思います。

「バクチク現象」「インディーズ」「ダイエースプレー」などなど、
色んなワードで人々を引き付けながら、楽曲で圧倒してくれてました。

テレビの中が絶対のあの頃に、「インディーズ」シーンから、
「ダイエースプレー」で髪を逆立てて「バクチク現象」を起こした。

大衆性のないことがアングラシーンではあるものの、そのアングラシーンに
胡坐をかくことなく、ギリギリのラインでメジャーへ浮上し、名が知れると
自分達の思い通りな音楽を、知らしめてくれることに美学を感じてしまう。

予定調和に留まらず、その後のインダストリアル系へも通じる曲調。
私の中では「JUST ONE MORE KISS」と「悪の華」が一つの起点となり
日本のメジャーシーンの振り幅を広げてくれたバンドだと思っております。

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