第163回天皇賞(春)(分析②)
それでは、事前にある程度ペースを予測できるのか?
まず、過去5年分の出走馬の前走ペースと位置取りの(いつもの)表を見てもらいます。
【表の見方】
・出走馬の前走のAve-3Fが速い順に上から並べています。
(上にあるほど前走速いペースで走っている)
・リストの上にあり且つ先行していた2頭を薄い緑色の着色
(事前に予想できる先行しそうな馬)
・実際に天皇賞春での位置取りが一番右端の「2角」
■2020年・2019年
■2018年・2017年
■2016年
感想として、長距離は中距離・単距離より比較的前走先行した馬がそのまま先行するケースが多いです。
割と予想しやすいんじゃないでしょうか。
ちなみに今年は
ペースを作りそうなのは
・ディアスティマ
・ジャコマル
だと思います。
次にのペースの予測です。
以下の表をご覧ください。
2013年までのラップバランスとPCI3・RPCIをまとめています。
少し解説すると
「前中変化」・・・前5Fから中間6F(5F換算タイム)への変化
※マイナスは速くなったこと
「中後変化」・・・中間6F(5F換算タイム)から後半5Fへの変化
「前後変化」・・・前5Fから後5Fへの変化
(距離が長いので3分割にしました)
「上位5頭」・・・先ほどの前走レースのAve-3Fが速い5頭の平均値
「緑色2頭」・・・薄い緑に着色した2頭(先行しそうな馬)の平均値
今年を見て欲しいのですが、「上位5頭」「緑色2頭」どちらも平均値より高いです。過去にどちらも平均値より高かったのは2019年と2014年の2回ありますが、どちらの年もPCI3もRPCIも緑色で56より高いスローだったことがわかります。なので、今年もスローになる公算が高いことがわかります。
もう一つデータを見ていきます。
次の表をご覧ください。
これは2010年以降の天皇賞春で1-2番手だった馬の前走レースの内容をまとめたものです。
まず、前走2000mのレースだった馬(表中薄い青色)が1-2番手になるとRPCI(前半のペース)が速くなる傾向にある事がわかります。
例外的に12年のように前走が2400m以上でもRPCIが速くなる年があります。これはその2400m以上の前走のRPCIが54以下の低い数値であったことが原因です。但しPCI3は56で上りが速かったこともわかります。理由は逃げた2頭が3番手の馬を2.4秒も離して逃げていたからです。
※20年も同様のケースですね。
その点を踏まえて今年を見てみると(表の最下段)
逃げ馬候補の前走の距離は2500m以上です。前走のRPCIを見てみるとディアスティマのRPCIが51.5とかなりハイペースだった事がわかります。
これまでいくつかのレースを同様に分析してきて、ハイペースになるのは競う相手がいる場合だと学習しています。今年は1頭だけ抜けて早いので恐らくハイペースになる可能性はかなり低いです。なったとしても1頭だけ速いので、20年や12年のように離し逃げになって、後続はスローになると思います。
なので、私的結論としては「今年の天皇賞春」はスロー(両方とも56を超える19年や14年のような年)になると考えています。
ではここで今年のペース別成績表一覧を見ていただきます。
※今年は13か月以内に重賞2着以内実績馬が少ないので、3勝・OPクラス1着も最下段に追加してます。
現時点での見解としては、スロー前提なら広めにとったとしてもオーソリティの青葉賞以下のレースではないでしょうか。
具体的な考察は次回行います。
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