第67回大阪杯(分析①)
まず初めに過去に何度か紹介したことがありますが、コース形状とレースラップについて解説します。
<コース図>
ご存じのとおり、阪神競馬場は中央10場の中でも変わった形をしていて、阪神芝2000mの場合1-2角が狭い急カーブなのに対して、内回りとはいえ、広い3-4角を廻るコースになります。
このコース形状が平均レースラップにも影響を与えており
同じ芝2000mのG1天皇賞秋と比較すると
天皇賞秋が全てのコーナーが大きい東京コースな事から、平坦なスピードの持続力を問われる波形なのに対して、(狭い)1-2角で大きく緩む緩急差の大きなラップになっていることがわかります。
個人的にはあまりG1らしい底力があまり問われないコースという印象です。阪神1800m外の方が底力を問われると思います。
G1昇格後の1着馬の名前を見ても
2022年 ポタジェ (このレース以外に重賞勝ち無し)
2021年 レイパパレ 前走G3勝ちも、以降重賞勝ち無し)
2020年 ラッキーライラック (古馬重賞は牝馬限定の重賞勝ちのみ)
2019年 アルアイン (このレース以外に古馬重賞勝ち無し))
2018年 スワーヴリチャード (このレース以降G1の3着4回、重馬場のJCで1着)
2017年 キタサンブラック
時代のトップホースだったキタサンブラック以外は、G1・G2では2-3着の多い、ちょっと足りない系の馬が多く、大阪杯以降も古馬混合重賞勝ちの無い馬ばかりです。G1らしくない中盤の緩みがあるレースなのが理由だと思います。
それを前提に歴代のレースラップを見ていきます。
<2022年・2020年> ※重馬場の2021年は除外
<2019年・2018年>
<2017年・2016年> ※2016年はG2
各年を比較すると、2022年のポタジェの年はハイペースで異質であり、2017年のキタサンブラックの年もあまり緩みが少なく、上がりが遅いことがわかります。
これを前提に好走馬条件を探ります。
コース形状と平均レースラップから、以下の3つの好走条件を調べてみました。
① 13か月以内に東京・阪神2000mか阪神・京都外回りのG2・G1で2着内
② 13か月以内に芝2200m~2500mのG2・G1で2着以内(①と重複するレースは除く)
③ 13か月以内に東京・阪神2000mか、阪神・京都外回りのG2・G1で3着
①は3-4角のコーナーの大きなコースでの好走歴
②は道中緩みのを考慮してス少し長い距離での好走歴
③は大きなコースでちょっと足りない好走歴
を拾うためのものです。
<2022年>
この年は、平均ラップと異なりハイペースの年で例年と異なる適性を求められているので、一応1-2着馬が該当してますが微妙な感じです。
<2020年>
この年はバッチリ1-2-3着馬が複数回該当しています。
<2019年>
この年もバッチリ1-2-3着馬が複数回該当してます。
<2018年>
この年も1着~5着馬が全て該当してます。
<2017年>
この年はレースラップが割と平坦で若干、平均ラップとは異なったので、3着馬が該当していません。
ここまでの分析から、平均的なレースラップの場合好走条件①②③で大体上位好走馬は絞れると判断します。
※もしかしたら②は必要ないかもしれない。
但し、ペースがが速くなって緩みが少なくなると、別の適性が問われて①②③の条件に合致しない馬が好走するようになると判断されます。
このレースはペース判断が予想のカギになりそうです。
さて、今年の場合の①②③該当馬は次のとおりです。
個人的にはヴェルトライゼンデとダノンザキッドが気になりますね。
大阪杯以降重賞勝ちが難しい馬、底力が問われるレースで2-3着になりそうな馬、外回りコースで実績のある馬という点で、この2頭が条件にぴったりな気がします。
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