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第84回皐月賞(共同通信杯)

中山開催の皐月賞の前走レース別成績は以下のとおりです。

圧倒的に共同通信杯組が好成績で、今年も2連勝で無敗のジャスティンミラノや朝日杯1着のジャンタルマンタルなどが参戦を予定しており、期待が高まります。

ここで敢えて疑問を呈してみます。
「本当に共同通信杯は皐月賞と相性が良いレースなのか?」

ちょっと疑問に思いませんでしょうか?
東京1800mと中山2000mは全くの別物もののコースです。
それなのに相性が良いと何故言えるんでしょうか。

上記の表を見てください。
前走共同通信杯組は、単勝回収値も複勝回収値も100円を超えています。
共同通信杯が皐月賞で好走率が高いと広く知れ渡っているのに、何故回収値が100円を超えるのでしょうか。


以下は、前走共同通信杯組の着順別皐月賞での成績ですが、ほぼ2着以内で無いと皐月賞で好走は難しいことがわかります。


「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と申します。
今年の共同通信杯は前走新馬戦を勝ったばかりのジャスティンミラノが勝ちました。実は2010年以降、前走新馬戦から共同通信杯を勝った馬は今年を含めて3頭います。

24年 ジャスティンミラノ
22年 ダノンベルーガ 皐月賞4着(2人)>ダービー4着(1人)
15年 リアルスティール 
  スプリングS2着(1人)>皐月賞2着(2人)>ダービー4着(2人)

過去の2頭は、春のG1は、何れも健闘はしていますが人気先行型でした。
ハイレベルになりやすい共同通信杯を新馬戦後に勝つくらいだから強いという認識があるからでしょう。
ちなみに過去の2頭の年は、何れも2着に負けた馬が皐月賞を勝っているのは皮肉な結果な気がします。

ちなみにスプリングSと弥生賞で前走新馬または未勝利の馬が勝ったケースは2001年まで遡ってもありません。
それだけ共同通信杯は底力ではなく、展開やトップスピード・加速力
等がウエイトの大きいレースなんだと思います。
何せあのドゥラメンテが負けたレースですから。
ダノンベルーガは、前走新馬戦は東京2000mでレース上がり33.9のレースを33.1の上がり1位で差し切って勝っています。
リアルスティールは、前走新馬戦は阪神1800mでレース上がり33.6のレースを33.3の上がり1位で差し切って勝っています。
つまりスローの上がりの速いレースで、更に速い上りを繰り出して勝っているわけです。
これ今年のジャスティンミラノと非常に似ています。


じゃ、どういう馬が皐月賞で好走しているのかと考えたときに
共同通信杯>皐月賞を連勝した馬は以下のとおりです。
21年 エフフォーリア
16年 ディーマジェスティ
14年 イスラボニータ
12年 ゴールドシップ

エフフォーリア 新馬はレース上がり35.9を35.7で差し切り
ディーマジェスティ 共同通信杯自体が35.6のレース上がりで、それを34.9で差し切り
イスラボニータ 新潟2歳Sはハープスターの2着、東スポ杯の重賞1着(上がり5位)やいちょうSのOP勝ちもある
ゴールドシップ 札幌2歳S2着は35.6で上がり1位、ラジオNIKKEI杯2着は35.3で上がり2位

という風に、レースの上りが遅いレースで、上がり順位2位以内の末脚を発揮していました。

22年のジオグリフ(共同通信杯2着>皐月賞1着)
は札幌2歳Sで36.1の上がり1位1着です。

15年のドゥラメンテ(共同通信杯2着>皐月賞1着)
はセントポーリア賞でレース上がり35.5で自身の上がり34.1の上がり1位で1着です。

12年のディープブリランテ(共同通信杯2着>皐月賞3着)
は東スポ杯が不良馬場でレース上がり35.9で自身の上がり35.9の上がり1位で1着です。

08年のタケミカヅチ(共同通信杯2着>弥生賞3着>皐月賞2着)
弥生賞での上がりは35.0です。

という感じで、上がりの遅くなるレースで好走している馬が、共同通信杯で好走すると皐月賞でも好走しやすくなっています。

逆に速い上りのレースでのみ好走経験しかない馬は、危険な人気馬になりやすいです。

その条件を2着のジャンタルマンタルはクリアしていますが、1着のジャスティンミラノは過去の歴史に学ぶなら危険な人気馬かもしれません。




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