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第16回ヴィクトリアマイル(阪神牝馬S組)

阪神牝馬SとヴィクトリアMのペースがかなり違うことは前回の記事で述べました。そのペースの違いを理解していると、阪神牝馬S組でヴィクトリアMで好走しそうな馬が見えてきます。

まず、阪神牝馬Sが1600mに変更になった2016年以降の前走レース別成績がこちら

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5年間で3-3-3が阪神牝馬S組なので、最も注意をする必要があるレースという事がわかります。

その前走阪神牝馬S組を阪神牝馬Sの着順別成績で見ると

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阪神牝馬S1着馬よりも2-5着馬の方が好成績なのがわかります。
つまり、スローの瞬発力戦になる阪神牝馬Sで勝った馬は、もっとペースが速くなるヴィクトリアMでは意外と苦戦しているし、(スローペースが合わなくて)惜敗した馬の方が、むしろヴィクトリアMでは好成績という事ですね。

次の表をご覧ください。

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2つの表がありますが、同じもので上が開催年順で下がペース順(スローが上)に並べたものです。

これで阪神牝馬組がヴィクトリアMで好走するパターンが絞り込めます。

まず、2020年ですがラップバランスが「0」でこれは阪神牝馬Sとしては最もペースが速かった年という事にになります。
ヴィクトリアM成績の欄で1着欄が「2着」と表示されていますが、これは阪神牝馬Sで1着だった馬が、ビクトリアMでも2着だったことを表してます。また5着以下からの巻き返し馬はいません。つまり最もペースが流れたとしは、最も好走した馬がヴィクトリアMでも好走したという事になります。

次に2019年です。この年はラップバランスが「-2.0」とかなりのスローだった年です。この年は上位好走馬にヴィクトリアMで好走した馬はいません。しかし5着以下から巻き返した馬はいます。これはスローペースが合わなかった馬が、ペースが速くなるヴィクトリアMで好走したと判断できます。

2018年は2-3着馬がヴィクトリアMで3-2着と好走しています。
ラップバランスが「-3.4」と最もスローだった年です。ヴィクトリアMでより好走した馬は、4角位置と上り順位を見ると、7番手上り2位です。
つまり、スローで脚を余して差し損ねた馬が最もヴィクトリアMで好走したという事になります。そしてスローにもかかわらず先行して5着に負けた馬が、ペースが流れたヴィクトリアMで巻き返してます。16も同様です。つまりスローペースの合わない先行馬がヴィクトリアMで巻き返すという事例が6年で3回もあります。

2017年はラップバランスが「-0.6」と阪神牝馬Sとしては2番目にペースが流れた年です。2-3着馬がビクトリアMで1着・3着ですが、1着になったのは阪神牝馬Sで11番手から上り1位だった馬です。これまでの傾向からヴィクトリアMでは、ペースが上がるために阪神牝馬Sで脚を余した差し馬が好走しやすいことが伺えます。

2016年もわかりやすいですね。9番手上り1位だった馬が、ヴィクトリアMで1着になっています。

整理をすると、阪神牝馬Sから好走する馬は
① 脚を余して差し損ねた差し馬(上りの速い馬)
② スローペースが合わなくて凡走した先行馬
この2つのパターンがあります。

さて今年ですがラップバランスが「-1.9」というかなりのスローです。
このレースを勝ったデゼル条件クラスからの格上挑戦でした。と考えるとペースの上るヴィクトリアMでは、ちょっと危険な香りがします。

2着のマジックキャッスルは4角10番手から上り1位で2着です。典型的なヴィクトリアMで巻き返すパターンに合致しますね。

上記2頭以外なら先行して凡走したエーポス、イベリスの2頭が気になる存在ですね。



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