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第26回ユニコーンS(枠順の影響)

今週いくつかのユニコーンSのyoutube動画を見ました。
その中で何人かの方が「ラペルーズが勝ったヒヤシンスSの日は異常な内伸び馬場だった」と解説してました。
正直な感想として「ダートで内伸び馬場って何?」と思いました。
それがどんな物理現象が起きたの?具体的に説明してほしい。
これがし芝コースならわかります。しかしダートで砂の入れ替えをしたわけでもなく、内伸びってどんな理屈でそうなるの????って感じです。

私も昔は馬場の有利不利を記録していたんですが、やめました。
理由は仮にある特定の日に内枠の好走率が高かったとして、それが馬場によるものなのか、馬の実力でたまたまそうなったのかはっきりわからないからです。ラップや展開でも結果は変わります。これがレースラップなら、スローだったから結果的に前の馬が残ったんだなとわかりますが、内枠の好走率が高かったとして、それがすべてを馬場のせいにするのは危険だと思ったからです。事前に競走馬の能力をある程度正確に把握し、かつラップや展開の影響を加味してもこれは馬場の影響があったと判断できるのなら良いのですが、それは私には無理でした。(芝の開幕週や最終週などのわかりやすい状況は別です)
少なくとも前日の土曜日ダートは以下の通りです。
※( )は日曜日
1枠 2頭(4頭)
2枠 3頭(6頭)
3枠 4頭(2頭)
4枠 2頭(1頭)
5枠 2頭(4頭)
6枠 0頭(1頭)
7枠 2頭(0頭)
8枠 5頭(3頭)
という結果でした。

ダートでこれだけ変化したのが馬場のせいって考える方が個人的には違和感があるんですけどね。皆さん疑問に思わないのが不思議でしょうがないです。

さて、東京D1600mは8枠有利と言われています。
実際に統計データを調べると確かに8枠が好成績です。

◆枠番別集計
集計期間:2017. 1.28 ~ 2021. 6.13
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枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
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1枠 44- 43- 39- 54- 63-587/830 5.3% 10.5% 15.2% 51 59
2枠 55- 55- 64- 54- 54-595/877 6.3% 12.5% 19.8% 73 75
3枠 54- 58- 54- 64- 51-631/912 5.9% 12.3% 18.2% 85 63
4枠 70- 52- 66- 63- 57-637/945 7.4% 12.9% 19.9% 50 69
5枠 47- 78- 71- 54- 60-651/961 4.9% 13.0% 20.4% 52 70
6枠 76- 81- 67- 70- 60-624/978 7.8% 16.1% 22.9% 65 77
7枠 70- 74- 56- 69- 71-657/997 7.0% 14.4% 20.1% 63 74
8枠 87- 61- 86- 74- 85-601/994 8.8% 14.9% 23.5% 98 82
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じゃなんで8枠が有利なんだといろいろ調べるうちに一つの面白い傾向を見つけました。
下の表は2勝Cの月別の枠順別成績です。

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5月だけ8枠の成績が良くないのがわかります。
たまたまでしょうか。
そこで平均ラップタイムを比較してみました。


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5月だけテンのスピードが速いのがわかります。
これは関連性があるのでしょうか。
テンのスピードが速いという事は、RPCIの数値が低いという事です。
そこで、8枠の成績が最もよかった10月11月のデータを、RPCI別に見てみると

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明らかにRPCI数値の低い方が8枠の成績が悪いです。
※回収値は高いですが、サンプル数が少なくなっているため大穴馬がいるとこうなる
つまりここで一つの仮説が出てきます。
「テンのスピードが速いと8枠は不振になる。」
これが一体何故なのか?

次にユニコーンSとフェブラリーSの2010年以降の良・稍重の前3Fの速い順に、3角1-4番手の枠順を調べてみました。
※1-2番手は青色に着色
※表の上から速い順

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どうですかね?
8枠に1-2番手の馬がいると前3Fが速くなる傾向がうかがえると思います。つまり、内を見ながら8枠の馬が先頭をうかがうと、全体的に前3Fが速くなると考えられます。結果的に8枠の馬がつぶれて8枠の好走率が下がるんじゃないかと。

しかし不思議なのが7枠の馬が1-2番手だとスローなんですよね。
これがよくわからない。

ユニコーンSの場合は結果的に1枠の馬が1番手になることが多いようです。今年はゲンパチフォルツァが入りました。となるとこの馬が1-2番手を進んでペースメイカーになりそうです。
プロバーティオは5枠で外にローウェルやカレンロマチェンコがいるので、少し控えるような形になりそうですね。

ペース的には平均~ややハイくらいでしょうか。
ユニコーンSの過去8年(良・稍重)の傾向は4角4番手以内で上がり3位以内の脚を使えそうな馬が最も好成績です。

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もっともイメージに近い馬はどの馬でしょうかね。


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