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【Q&A】暴落対策はどうしたら良いですか?

(回答)一定の現金があれば安心できるし、暴落時に買い増しできるので「一定額の現金」が一応の回答。ただし、単に現金があれば良いわけではないためリスク許容度の把握とキャッシュマネジメントが重要。

2024年以降株高が続いており、日経平均株価は過去最高値を更新しました。
株式が好調だと嬉しい反面、煽られるようにバブルの話や暴落の話も飛び交うようになります。

このため暴落がもしやってきたらどうしようと投資を行なっている人であれば何度も考えるもの。

一般に暴落対策としては以下のポイントが挙げられます。
・ポジションを下げる(投資している幾らかを売却・利確し現金を増やす)
・投資額を減らす
・集中させていたものを分散させる(銘柄や資産)
・株式が下がった時に上昇するとされるものを買う(債券や金)
・ショートポジション(売り、下がった時に上昇するもの)を建てる

といったところでしょうか。対策をあえて何もしないという作戦も考えられます。この場合は暴落に丸々お付き合いすることになります。

ただこれら対策に関しては1つ大きな問題があります。それは「いつ暴落するか分からない」ということです。明日来るかもしれないし、来たと思ってもそれは単なる調整ですぐ回復するとかなかなか思うようにいかないものです。

いつ来るか分からないのにあらかじめ対策を打つということは対策を打った分だけ「期待される利益を先に諦める」行為となるため、仮に大きくポジションを落としたり、アセットアロケーションを大幅に変更したりしても何も起きなかった場合利益を失うことになります。

ではフルインベストメントがベストかと聞かれるとそんなことはなく、フルインベストメントの場合「大きく下がった時に追加購入する選択肢が最初から除外」されるデメリットがあります。

1番理想なのは
・常時フルインベストメントで機会を100%享受した上で
・暴落時に追加投資できるボリュームで一定サイクルのキャッシュフローを得ている

状態です。この場合利益も最大化しますし下がった時にさらに購入できるので資産も拡大します。

ただこれが実現するのは投資に十分な理解があって、しかも潤沢なキャッシュフローがある方に限定されます。給料が高いサラリーマンや事業を営んでいて一定の利益がコンスタントに選られているなど条件が限られます。

このため大半の投資家は
①一部のポジションを現金のまま保持しておく
②資産価格、利益が上昇しているときに一部利益確定する

ことで追加投資資金を確保することにより暴落対策となります。

①・②をどれぐらいにするかは各自の判断で考えてください。総資産の1割とか、待機資金は100万円までにするとかマイルールを決めておくと良いと思います。

また「どれぐらい失ったら精神的ダメージを受けるか」をあらかじめ想定しておくのも良いかと思います。50%マイナスだったら生活が苦しくなるとかそういった想定ができたらリスクの取りすぎということになるので、取りすぎた分を現金に戻しておくと良いでしょう。


・株式が下がった時に上昇するとされるものを買う(債券や金)
・ショートポジション(売り、下がった時に上昇するもの)を建てる
この2つは事前の暴落対策としてはあまり適切ではありません。

債券や金は株式のヘッジとしてよく紹介されますが、実際は他の要素も絡んでくるので「株式と一緒に下落する」可能性もあります。長期的には株式と異なる価格変動をするので、長期的目線で見たときに株式100%よりもバランスを取りたい場合や極端なシナリオに備えたい場合にアセットアロケーションに一定割合混ぜておくときに債券・金を購入することを検討するべきであり暴落対策として購入するのはあまりお勧めしません。

強いて言えば株式が好調の時にゴールドを買っておいて、暴落と称されるようなショックが起きた「後」ゴールドに注目されるような状況が来た時に現金に変える作戦が有効ですが、価格変動を見なければいけない上にシナリオ通りにいかないケースもあるので上級者向けです。

ショートポジションを建てて、あるいは価格が下がった時に上昇するような商品を買って暴落に備える場合「うまくいっている時はマイナスを吐き出し続ける」ので好調の期間が長ければ長いほど利益がなくなっていくことになります。このため個人投資家レベルではまず手を出さない方が賢明でしょう。


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