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(10) 振り返り 〜気付けば一年が過ぎていく〜 #IPMN

夫の膵頭十二指腸切除術から約四ヶ月半が経ちました。
昨日は三ヶ月ぶりの診察。
ところが、主治医がお休み。
最近、指名が殺到していると聞くから、その影響かしら。
ともあれ、画像検査に異常はなく、血液検査も概ね良好。
やれやれ。

食べられる量もずいぶん戻ってきて、連日、元気に仕事しています。
好きなライブにも行けるようになったし、自分のステージにも復帰しました。
(本業の傍ら、JAZZを歌っています)

振り返り

膵臓の異変を知らされたのは、昨年暮れのことでした。
それからの一年、山あり谷あり(いや、山はないか?)、不安や恐怖や心配に襲われて、これ以上の辛さはないんじゃないかと思うぐらい、私にとってはしんどい一年でした。
一番引っかかったのは、命に関わる病ではないのに、泣く子も黙る消化器系最難関手術(術関連死全国平均3%)=膵頭十二指腸切除術しか治療手段がないこと。
何の自覚症状もないし、嚢胞抱えたままでも日常生活に支障がないのに、どうしても切らなければいけないの??

受け入れるのには時間がかかりました。
といっても、夫は端から手術を受ける気でいたので、私にはどうすることもできず。

膵臓に何かあるぞと言われたのが昨年12月末。
嚢胞が大きいぞ、とMRIでわかったのが今年1月初め。
手術になる可能性を踏まえて病院を選び、詳しい検査が始まったのが2月。
「この大きさなら手術ですね。次の経過観察の時までに、手術をするかどうか決めてきてください」と言われたのが3月。
そして、6月に手術を決断。
7月下旬に手術。
計39日間の入院。
命に関わる膵液漏れ→血管損傷という合併症、+胃内容排出遅延という二つの合併症を克服して、9月に退院。
退院後、またもや合併症の一つである胆管炎を発症。
その後、徐々に回復し今に至ります。

膵嚢胞(IPMN)発覚から約一年を経て、この頃ようやく、もう大丈夫・・と心落ち着けることができるようになりました。

膵臓に嚢胞があると言われたら

膵嚢胞はほとんどが良性です。
けれど、ごく稀にがん化することがあるので、嚢胞があると言われたら、経過観察は必須。
これは怠らない方がいいと思います。
三ヶ月、もしくは六ヶ月、或いは一年ごとに画像診断することで、がん化の兆しを早期に発見できれば、切除不能な膵臓がんになる前に治療ができます。

怖かったけれど、迅速に精密検査を受け、早急に治療を受けたことは、やはり正解だったのだと、今は思います。

それにしても、人生、何があるかわからない。
過剰な心配は不要だけれど、最低限の健康診断は受けて、後悔することのないよう生きていきたいと思います。

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