拝啓、夏油傑さま

一昨日呪術廻戦のアニメをみてから、ずっと立ち直れません、、、
夏油傑が五条悟と一緒に幸せになる道はなかったのでしょうか・・・?
つらかったんだな、、、
このあふれんばかりの思いを本人に直接手紙にして伝えたいと思いました。
視聴者目線で筆をしたためています。
立ち直れない視聴者のみなさま、私の解釈と異なる点があるかと思いますのでぜひ話し合いましょう!笑

拝啓、夏油傑さま

夏油傑さん、はじめまして。いきなり手紙を送りつけてすみません。
夏油さんの経験と選択をアニメを通して拝見し、居ても立っても居られずに手紙を書いている次第です、長文になりますがご容赦ください。

まず伝えたいのは、本当につらかったでしょう、本当によく頑張りましたね。ということです。私もここ3日くらい貴方の経験について思いを巡らせていましたが、つらくてやみそうでした。
断片的な経験から語ってしまってすみませんが、星漿体を守る任務についての経験です。任務の前、任務失敗前の貴方は、自信に満ちていて、親友とともにとても充実した学生生活を送っていたのではないでしょうか?努力も努力とすら思わず当然のことだ、なぜなら呪術師である自分は非呪術師を守らなければならないから、そして自分ならきっと守ることができる、親友と一緒なら最強なのだ、そう思っていたんだと思います。責任感の強い、優しく強い貴方は最高に素敵でした。
ですが、任務中、敵に完敗し、守りたかった少女を目の前で殺されてしまいました。
それだけでも辛いのに、さらに、少女の死を拍手喝采で祝う大量の”自分たちが守るべき存在”(非呪術師たち)を目にしてしまいましたね。
「非呪術師を守らなければならない」という強い責任感のある貴方は、きっと絶望したでしょう。なぜなら、自分たちが必死に守っている人間は、少女の死を喜ぶような生き物だと知ってしまったからです。当然のことだと思います。この経験から、絶対的な正義であった「非呪術師を守らなければならい」が揺らぎ始めたのではないでしょうか?
そのあと、一方的に突き放されるように成長した親友との微妙な溝が埋まることもなく、単独任務が増え、一人で考え込むことが多くなったのではないですか?本当に非呪術師は守られる存在なのか?非呪術師を守る必要がないなら自分たちの仕事は何なのか?自分は人の役に立っているのか?自分の存在意義は?最強の親友を横目に、「自分はいなくてもいい存在なのではないか」とまでも思ってしまったのではないですか?
そして、自分の真意ではない、ほんの一瞬思いついただけの「非呪術師を殺せばいい」という意見も、ばっさり否定はされず、貴方の中で死を祝う拍手の音が大きくなっていきましたよね。さらに、呪術師としてまっすぐな後輩が任務で殉職してしまいました、自分の大切な人を犠牲にしてあんな生き物(非呪術師)を救っているのか・・・あんな奴らを命を賭して救うのが自分たちの仕事なのか・・・と絶望が深くなっていったんだと思います。親友の成長、親友と自分の差が開いていくことを受け入れるのもキツかったでしょう。そして、呪術師の姉妹の虐待を目にしてしまった貴方はついに行動を起こし、呪詛師への道を進んでいきましたね。
確かにこの後貴方は多くの人を殺めますが、私はどうしてもあなたを非難することができないのです。だって、きっと悪いことだと知っていながら最初の一歩を踏み出したのではないですか?村人を虐殺した後、貴方は自身の両親も手にかけています。それはきっと、大義のためだとはいえ、一番やりたくないことを最初にやって、後戻りできないようにするためでしょう?虐待されていた姉妹を守りたいという思い、その当時起きていたつらい出来事のために、一瞬の激しい思いからの行動だったと思うのです。でも、思いついてしまった”大義”を否定する考えが浮かばず、そのまま進むことが自分の”大義”だと頑なになってしまった、そしてその行動を正当化し継続しなければならないという強い責任感から、呪詛師への思いを固くしていったのではないでしょうか・・・。本当につらい決断だったと思います。今までよく一人で頑張ったね、と思います。

ただ、やはり、私が思うのは、もっと人を頼ってもよかったんじゃないか?ということです。もし私が貴方を責めることができる点があるとすれば、真面目なあまり一人で抱えてしまったが、一人で抱えるべきではなかった、ということです。だって、貴方には最強な親友がいたではありませんか・・・。
頼るといっても、別に何かを頼むわけでもなく、自分の考えていることを伝えることも立派な頼ること、だと思います。直接的に問うのではなく苦しいことに関連することを少しでも伝えること、できるだけ物理的に一人にならないように誰かと一緒にいること、たわいのない話をすること・・・
誰かと”大義”の話をしていれば、何かが変わったかもしれない・・・とずっと思っています。
興味がないと思いますが、私の考えを述べると、あなたはきちんと高専と話し合ってから呪詛師になるべきだったと思います。なんの話し合いもせずに、一方的に貴方と貴方の大切な人を否定することはいけないと思うからです。貴方の心の葛藤、「心の底から笑えなかった」こと、「高専の連中まで憎かったわけではない」こと、を伝えてから訣別してもよかったのではないかと思います。(もちろん訣別しないのが読者としては一番うれしいですが笑)

最後になりますが、貴方が別の世界で誰かと心の底から笑うことができることを祈っています。


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