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ゼロぐらいから理解する「異形人おに若丸」

ワシ、この作品を実質「仮面ライダー電王」って言ったら異常電王愛者に怒られたんだよね、ひどくない?←当たり前を超えた当たり前

「異形人おに若丸」とは

「異形人おに若丸」はシリーズ累計発行部数1000万部突破の大人気格闘漫画 タフシリーズを手掛ける猿渡哲也先生が2002~2004年にかけてビジネスジャンプにて連載していた和風ホラー・アクション・サス・ペンス漫画である。

本記事ではこの怪作とも言える「異形人おに若丸」のキャラクター、設定についてゼロぐらいから理解させるつもりで解説していきます。


あらすじ

28年前、岐阜県山中で飛行機事故が起きた。紅蓮の炎とともに、弘法大師空海が妖怪を封じ込めるために張り巡らせた結界が破られた…。現代、純粋無垢な人間=立花一人の体内から妖の王=鬼若丸が出現する!!

引用:異形人おに若丸

■ クッソ雑な要約
闇空法師&妖怪共「「多勢に無勢だいっけえ 鬼若丸のタマを喰わせろ」」

一 人「なっ なんだぁ」
鬼若丸「来いや…あやかし 地獄へ行くのはお前じゃ…ッ」

空海「ムフフ 闇空法師と妖のことは任せたよ」

……ひょっとしてこの作品の真の黒幕は空海なんじゃないっスか?


主要キャラ

立花一人たちばなひとり
本作の主人公。普段はうだつが上がらない会社員だが、28年前の墜落事故で当時胎児であった彼は500人の屍の中から生まれた唯一の生存者という壮絶な過去を持つ。事故後は平凡な人生を歩んでいたが、その身は墜落事故があった山中の結界に封印されていた妖の王・鬼若丸と誕生の際に一心同体となっていた。
そして現代、鬼若丸の強大なタマを狙う妖達、その裏で手を引く闇空法師と呼ばれる悪霊鬼に命を狙われることになる。
当初、妖怪であり人間のことなどどうでもいい鬼若丸とはそりが合わなかったが、人を裏切ることができず、困っている人を見過ごせない愚直なまでに善人な彼の"浄魂※"は徐々に妖の王へも影響を与えていく事となる。
※良心のこと
自身の出自を知った後は「500人の命に報いる」という使命ために鬼若丸と共に闇空法師やその眷属たちとの戦いへと身を投じていく。

職業:事務機器メーカーの営業(2年)→旅行代理店
   最初の会社は倒産…かわいそ。
住所:1話の履歴書で東京都国分寺市北町に住んでいるらしいよ。

鬼若丸おにわかまる
「儂とともに戦えっ」
かつて"血の池ができるほど人間を殺め その骸で山ができる"と言われた妖の王。今から1200年前に最強の僧侶、弘法大師こうぼうだいし空海くうかいに3日間における戦いの末敗北し、岐阜県山中の結界に他の妖怪共々封印されていた。28年前の墜落事故で空海の結界が解かれ自由の身となったが直後、空海が500人の屍体を元として一人を蘇生させる為に禁断の邪法「求子浄魂蘇生法ぐしじょうこんそせいほう」を使用し、強力なタマが必要だったので取り込まれてしまう。以降は一人と一心同体の状態で28年間を過ごし(時折一人の手足が変形していた)、妖や闇空法師の活動が活発になった現代で遂に復活。一人と共に自身のタマを狙う妖や闇空法師と戦っていくことになる。

スペック
・百貫(375kg)のぬり仏を片手で持ち上げる。
・観光バスを片手で引っ張りながら崖を上る。
・火車の炎で全身を覆われてもノーダメ。
・手足が千切れたくらいなら即時再生。
・拳銃の弾丸程度ならかすり傷一つつかない。
・時速300キロ近い新幹線ひかり号を正面からその身一つで抑え込むことができる。
使用技・武器
髪針かみばり:自身の髪を針のように硬化させて投げつける。硬化させた針は鬼若丸の意思である程度操作することができる。
骨刀ほねがたな:鬼若丸の両肩の棘を引き抜くことで現れる妖魔刀。かなり強度を誇り、作中で折れたことが一度もない。しかし、他人が引き抜くこともできるのでセキュリティ面はガバガバ。
火炎風かえんふう:手のひらに火を発生させ、それを勢いよく吹き付ける火炎攻撃。
鬼哭斬撃きこくざんげき:骨刀で複数の敵を一刀に切り伏せる。

とにかく骨刀の切れ味と本体の耐久力がすごい。
モンキー・ワールドだと力王・那智の次くらいの強さですかね?


立花たちばなユキ
本作のヒロイン。一人の妻であり、彼の身体に妖である鬼若丸が憑依していることを知っている数少ない人物。前から夜な夜な一人の身体が鬼若丸に変化していることを知っており、身体がバケモノになっても心まで妖怪にならなかったら平気と、一人という人間の心に惹かれ愛している。
鬼若丸と相対しても動じず、中々豪胆な女性であるが物語中盤で闇空法師に人質に取られ……。


弘法大師こうぼうだいし 空海くうかい
主人公である立花一人に封じられた妖の王・鬼若丸を1200年前に岐阜県山中の結界に封印した最強の僧侶。作中でも屈指の強さを誇る鬼若丸(全盛期)を倒して封印、さらにその力は1200年後の現代でも健在であり、奥の院から法力を使って語り掛けてきたり500人の死体を集めて立花一人を生み出したりなど、即身成仏後も絶大(マレビトや妖じゃないのに何でこんなに強いのん?)。
一人にとっては命の恩人であり、御大師様と呼ばれている。作中では一人と鬼若丸に対して助言・助力をしてくれるが終盤にて……。

使用技・武器
求子浄魂蘇生法ぐしじょうこんそせいほう:禁断の邪法。生きた臓器を集めて人体を復元・蘇生させる術。しかし、同時に強力な魂(霊)も必要になる。この術によって既に死亡していた一人を500人の屍体と鬼若丸のタマで蘇生させた。
……僧侶ってすごいっスね(この時は仏様だけど)。


闇空法師あんくうほうし
鬼若丸のタマを狙って眷属妖怪たちを差し向けてくる悪霊鬼であり、本作のラスボス。当初は空海を騙っていた。
28年前の墜落事故は闇空法師が鬼若丸の結界を解くために仕向けたものであり、すべての元凶。
普段は冥界にある屍屋敷に身を潜めているが、実は闇空法師も偽りの名であり……。


妖(あやかし)

■ うわん

鬼若丸の元下僕。
同じく空海の結界に封印されていた妖だが、他の封印されていた妖と同様、空海に負けた鬼若丸を逆恨みしており(人望のなさに涙がでますね)、復讐&強大な力を得るために鬼若丸のタマを狙っている。
憑依体から変形した姿は異形のバケモノそのものだが、
「頭からサクッと喰ってやりますよ」
と、いつものモンキー・ワールドの住人のような軽いノリの台詞をペラペラ喋るせいでどこかシュール。1200年前の妖なのに現代にアップデートされすぎている。
戦闘自体は髪針→骨刀のコンボで瞬殺。こいつは何の勝算があって元上司に挑んだんですかね?鬼若丸が不完全な実体化しかできないのは途中で知ったみたいだし、あの自信はどこから来るんだ?


■ ぬらりひょん

鬼若丸のタマを狙ってきた妖。
ゲル状の姿になって移動したり、攻撃を受け流すことができる。鬼若丸のタマを喰らうまであと一歩だったが、一人と心を一つにした鬼若丸の骨刀で形勢逆転。そのまま追撃の火炎風で燃えカスとなって消滅。


火車かしゃ

自発的に鬼若丸を狙う妖や闇空法師の配下である妖と違い、空海の念に脅迫されて鬼若丸を狙った妖。
後述するぬりほとけと挟み撃ちする形で一人を襲撃したが、変形した鬼若丸にビビッて逃走。その後は空海のパワハラを受けて無事猿空間送り。

しかし、後に語られる空海の目的を考えると火車(とぬり仏)を送り込んだのはいささか不自然。恐らくこの段階ではまだ闇空法師の設定が存在せず、空海をラスボスに据えようとしていた可能性がある(はうっ また思いつきなのか!?)。
一連のシーンは既に闇空法師ってことにすると自然だが、場所が闇空法師の立ち入れない奥の院であり、闇空法師VS空海のシーンの後に鬼若丸が火車とぬり仏は空海が送り込んだと言っているので、この2体に関しては空海の仕業なのは確定的。う~む、謎だ。


■ ぬりほとけ

火車と同じく空海の念で命令されて鬼若丸を襲撃した妖。
「んごー」というどこかの野球掲示板民のような鳴き声を放つ黒い巨漢。自身の目玉を飛ばす"御目ン子おめんこ"という下ネタ全開の技を持ち、これに刺されると全身が痺れてしまう。作中では動けなくなった鬼若丸を百貫の自重で押しつぶそうとするが、フルパワーを発揮した鬼若丸に片手で持ち上げられ骨刀で一刀両断。

鬼若丸の動きは止めれたから火車が逃げ出さなかったらワンチャンあったと考えられる。火車のあほ。


蜘蛛顔くもがお
闇空法師の眷属妖怪。
変形体は人の頭から蜘蛛の足が生えた姿。口から伸ばした舌から雷を放つことができる(蜘蛛…?)。
谷に落ちたバスを引き上げている鬼若丸を強襲。両手が塞がっている鬼若丸の首を伸ばした舌で締め上げ雷を浴びせるが、怪力を発揮した鬼若丸がバスごと蜘蛛顔を道路に放り投げ、そのまま骨刀で脳天から一刺しにされる。


■ かまいたち

闇空法師の眷属妖怪その2。
鬼若丸の左腕を切り落とすが瞬時に再生され骨刀で斬殺される。マコトちゃんのエピソード冒頭で倒されたので空気を超えた空気。かなり有名な妖怪なのに。

ビジュアルは本作の中で一番カッコいいと思う。


吉備野きびのマコト(通称マコトちゃん)
「アハハハ お告げがあったぞ 鬼だよ 鬼が来るんだぞうっ」
闇空法師の眷属妖怪……というか力を与えられた元人間。"桃太郎"のモチーフで有名な大和朝廷軍吉備津彦命の末裔。
恐らく本作で一番有名なキャラ。またの名を闇のマコトちゃん。

大学受験の失敗で自暴自棄になっていたところに闇空法師が現れ、マコトがモモタロウの末裔であることを伝え、吉備津彦命としての力を与えられた。
そこからは精神に異常をきたし、鬼退治と称して道行く人を鬼かどうか確認して通り魔行為を行うようになった(最初の犠牲者は母親)。
通り魔行為の最中、偶然一人と遭遇し彼の中の鬼若丸の存在を察知。夜に一人の自宅へ襲撃をかけ対峙した。
肉体を崩れた肉の塊に変化・増殖させて相手を取り込むのをメインの戦闘スタイルとしている(モモタロウ要素が微塵もないんスけど、いいんスかこれ?)。
鬼若丸のタマを肉体ごと取り込もうとするが、肉体が取り込まれ体内で意識だけの存在になった鬼若丸が完全に同化される前にモモタロウのタマを守る犬飼健命、楽々森彦命、留玉臣命の3人の従者を打ち破って逆にタマを奪い取られてしまう。そして内部から肉体を突き破られ最後はタマを握り潰されて消滅した。

正直、苦戦度合いで言うとラスボスよりつよない?


武蔵坊弁慶むさしぼうべんけい(幼名:鬼若丸)
闇空法師によって現代に蘇った怨霊。
竹仲という中年男性に憑依する形で登場し、当初は子供の姿で幼名である鬼若丸と名乗っていたが、鬼若丸が骨刀で竹仲ごと突き刺すと武蔵坊弁慶としての真の姿を現した。
実は鬼と人間のハーフであり、妻が鬼の手籠めにされたと激昂&鬼の子供に恐怖した熊野別当湛増に生まれてまもなく殺される。が、何度殺しても復活する我が子(我が子…?)の涙を見て「生まれた子に罪はない」と湛増の子供と認められ、鬼若丸という名を授かる(湛増さんの器がデカすぎる)。以後は比叡山に修行に出てだいたいこの通り↓。

ちなみに義経の従者になったのは義経が弁慶の稚児だったかららしいよ(何から何まですげぇ設定だな)。

その目的は鬼若丸のタマを取ることで闇空法師に来世で人間に生まれ変わらせてもらうためであり、生まれた時から苦しみ悩み続けた「鬼でもなければ人間でもない 儂は一体何者なんだ」という問いを投げかけながら鬼若丸と激戦を繰り広げる(ここの鬼若丸の「それを決めるのは己自身よ」って台詞かっこいい)。
最終的には変形を解いてユキを救うために協力して欲しい、鬼化が進みつつあるお前とユキの子供は弁慶のような鬼の嬰児であると伝えられても我が子として愛すと覚悟を見せた一人に自身と同じようなものを感じ取り、協力することになる。
闇空法師の根城である屍屋敷の決戦では一人に鬼切(こっから岩通しって全然言われなくなる)を渡し、ユキを取り戻すための戦いを援護するが屍屋敷が崩壊する際に肉体を失う。肉体消失後は鬼切に自身のタマを憑依させ、一人を支える501人目の命として共に最後まで戦うことになる。

使用技・武器
「念動力」:物体を浮かせて操ることができる。
「岩通し」:霊刀、昔は"鬼切"と呼ばれていた。これに切られた鬼は蘇生に最低でも100年かかるらしく、実際に鬼若丸の身体についた傷は塞がるどころか広がっていた。鬼専用のゲイ・ボウだと考えられる。


その他

■ 桑田
一人の再就職先の上司。
自身の担当客なのにクレーム対応を一人に押しつけたりと中々に嫌な人物。火車&ぬり仏戦で身体の一部を変形させた一人を見て彼が鬼(バケモノ)ではないかと疑いをかけてくるが「お前の正体を掴んでやる」と言った11話から猿空間送りとなった。
再登場は最終巻の25話だが一人の正体を暴く云々の話は消え去っていた。
そして、何者かに操られたトラックにはねられて意識不明の重体となり再びフェード・アウト(最終回で生存を確認、タフって言葉は桑田の為にある)。

◆このキャラの存在理由は…!?


■ 斎藤
「俺は歩くハローワークじゃないぞ」
一人の高校時代の同級生であり大銀行勤めのエリート。
一人の再就職を斡旋してくれたり、表面上はよき友人のように振る舞っているが内心は一人を見下しているエリート意識の塊のような人間。実は学生時代はいじめの標的にされていたがお金の力で解決。そのせいで標的が一人になってしまったことを知っていて、どんなにいじめられてもヘラヘラしている一人を裏で馬鹿にしていた(←ほんとクソっスね)。

終盤は謎の奇病にかかり顔が醜く爛れた状態になっていた(黒幕の仕業)。そして、奇病について一人に相談し、その流れで上記の腹の内を吐露するが、それでもお前を親友と思っているという一人に言葉に涙する。
桑田と違って最終回に顔が治った描写なし。まぁ黒幕消えたし治ってるやろ、知らんけど。

でも一人や竹仲さんの仕事斡旋してくれてるからまぁまぁいい人だよね、歩くハローワークさん。


■ 竹仲
小さな鉄工所を営んでいた中年男性。
昨今の不景気の煽りを受けて会社が倒産し債権者から逃げるために妻とは離婚。生きる希望を見失い、投身自殺を図ろうとしたところを一人に助けられる。
一人が斎藤のツテを頼って再就職を探している矢先、不幸にも弁慶に憑依されてしまう。憑依後は弁慶に操られて交番を襲撃させられたり、一人を警察から奪った拳銃で撃つはめになったりと踏んだり蹴ったり。
最終的に弁慶ごと腹を鬼若丸の骨刀で刺されたが辛うじて生存。でも……社会復帰はもう無理そうですね(落涙)。


■ 立花さん
「500人の屍体の中から生命が誕生したあっ」
物語冒頭の墜落事故の現場で一人を取り上げた自衛隊員。
作中で明言されていないが苗字が"立花"で一人とユキと一緒に撮った写真が一人の自宅に飾られていることから親を失った一人と養子縁組した模様(多分ね)。
一人があそこまで善人に育ったのはこの人のお陰と考えられる。








※ここより下は重大なネタバレ












安倍晴明あべのせいめい

闇空法師の正体。
天皇にも認められた史上最強の陰陽師であるが、その出自は白狐の化身である葛乃葉姫くずのはひめを母に持つ人間であって人間ではない異形人マレビト
彼は死後即身鬼となり、1000年後の完全復活のために強大な力を持つ鬼若丸(生命力)と空海(知恵と法力)のタマを奪うべく暗躍していた。その目的はこの世の闇を支配し、完全無欠の真の異形人マレビトとなること。

屍屋敷の戦いでは一人と鬼若丸のタマの取り合いになり、半分に分かれたタマを喰らって不完全(10日に一回は精気を吸わないと肉体が維持できない)ながら復活。以降は一人の中に残ったタマと空海のタマを狙って行動を開始する。

が、肉体維持用に拉致監禁していた生贄を一人に通報されたことで警察に捕まったりとここから醜態を晒していくことになる(闇空法師の時のほうが大物感あったんだが…)。一人の身の回りの人間(桑田や斎藤)を呪って嫌がらせをしてきたりと小物を超えた小物ムーブも全開。

最終決戦では新幹線ひかり号の中で一人の境遇・運命に怒り悲しんで変形した鬼若丸と対峙。同じ異形人マレビトとして共に人間界を支配しようと勧誘するが、邪念が消え慈悲の心を知った鬼若丸は一人と完全融合。真・鬼若丸となり晴明の首を鬼切で一閃。
晴明は首だけになり、真・鬼若丸に対して異形人マレビトはどこまで行っても異形人マレビト、人間にはなれぬと呪詛の言葉を吐きながら(ついでに「お前 空海に利用されてるぞ」と忠告して)消滅。

真なる異形人マレビトとなり人間界を支配すると言っていた彼だが、最後に明かした本当の望みは弁慶と同じく「人間になる」ことであった。

彼もまた…人でも妖でもない自身の存在に苦しんでいた。

使用技・武器
「秘技・五芒呪縛印」:五芒星を空に描いて相手に札を貼り付ける。札を貼り付けられた者は異形の力を封じられる。
「幻術」:相手に幻覚を見せる。


吉本正男よしもとまさお
警察官、階級は巡査部長。晴明を取り調べしている最中に幻術で操られて署内で大暴れ→立てこもりコンボを決める。被害者を超えた被害者。
(まぁ本作は28年前の事故といい被害者めちゃくちゃ多いけど…)
ニュースを見た一人によって鎮圧されたが……死んでる人の数が尋常ではないので極刑は免れないと思う。

吉本「俺は高貴なる支配者 安倍晴明様の啓示を受け眷属となったあっ(パンパン」←危険なクスリでもキメているようにしか見えない。


葛乃葉姫くずのはひめ

晴明の母であり、一人の妻・立花ユキの真の姿。
(ヒロインがラスボスの母親って中々パンチ効いた展開っスね)
彼女は空海の密命で一人と夫婦となり、鬼若丸の器である彼の"浄魂"が穢れぬよう監視することが目的であった。すべてはこの世に災いをもたらす実子、安倍晴明の謀略を阻止できる真・鬼若丸の覚醒のために……。
しかし、妖として2度も愛してはいけない人間を愛してしまい、晴明の母であり一人の妻であるという狭間で苦悩した彼女は2人の前から消えるという選択肢を取り、一人にすべての真相を語った後に姿を消す。

現代でも生きているのは白狐の化身だから分かるんだけど、空海の密命に大人しく従う理由もよく分からんし、晴明も母については特に言及しないし、加えてエピローグのせいであらゆる行動が意味不明なんだよね。結局、何がしたかったんや?

文字通り狐につままれたような話だなぁ……。


加茂綾かものりょう
一人の前に突如現れたユキに瓜二つの女性。霊能力者でもあり、異形人マレビトに近づきつつある一人同様、霊体や異形の者を見ることができる。普段はペットショップで働いているがボランティアで除霊活動も行っている。

終盤ユキの実家跡地での葛乃葉姫と会話で明かされるが、彼女は葛乃葉姫が一人の記憶から消えたくないと思って引き合わせた自分に瓜二つの代替品(加茂さん謎のプレイに巻き込まれただけなんだよなぁ…)。

ぽっと出ヒロインだけど理由が酷過ぎるやろ……本人も困るで。


■ 真・鬼若丸
立花一人と鬼若丸、穢れなき心を持つ人間と強大な力を持つ鬼が完全融合した姿。意識は作中の描写を見る限り一人がベース(というか鬼若丸の意識が完全に消えてない?)。
空海の目的はこの真・鬼若丸を誕生させることだった。

空海「フォフォフォ 共利群生よ」←これめちゃくちゃ空海が黒幕に見える。
いいんスか?御大師様をこんな扱いにして……。























立花晴明たちばなせいめい
最終回にて登場した赤ん坊。
ベビーカーに乗り、葛乃葉姫と思われる女性に連れられて父親に会いにいくところで物語は終了。その口内には人間とは思えない牙が生えていた。

恐らくユキ(葛乃葉姫)と一人の子供として晴明が転生した姿だと考えられるが、真相は本作が打ち切りとなったため謎のまま。

なんじゃあっ
このB級ホラーみたいなオチはーーーっ!!


出典
「異形人おに若丸」 1~4巻/猿渡哲也/集英社