未解決事件、世田谷一家強盗殺人事件を考察する。


2000年12月30日の夜、事件は起きました。
一家四人が全員殺害された強盗殺人事件です。
犯人の遺留品が多いにもかかわらず、逮捕に至っていません。
犯人の行動から数々の謎が残されています。

警視庁より懸賞金対象の事件として扱われています。
又事件の内容は報道機関発表ではなく実際に現場を見て捜査された
警察からの公表ですので、筆者のあいまいな記憶による説明よりも
生の現実が書かれていますので事件の概要は敢えて書きません。
下記の警察の情報を読んでください。


毎年年末になると当時の報道を思い出します。
その当時の記憶を元に感じていることを書いていきたいと思います。



① 動機は何なのか?

 犯行当日事前に凶器となる包丁を購入しています。
 このことから、犯行を計画していたことになります。

 又最寄駅は4駅ありますがどの駅からも徒歩20分程度はかかると思われる
 位置に現場はあります。

 ただ強盗に押し入ろうと思えばこんなに歩かなくてももともと閑静な
 住宅街ですからターゲットになる家は見つかったはずです、やはり
 被害者宅を最初から狙っていたのではないかと思われます。
 

② 何故子供二人を含む一家全員殺害なのか?

 犯行後(殺害後)引き出し等を開けて書類等を物色した痕跡があります。
 最初から何か欲しいものがあり、探すために邪魔になるので全員を
 殺害したのではないでしょうか?
 対人的な恨みや憎しみだけならその人だけを殺害すれば良い訳です。
 それなら家族が居る住宅内に侵入ではなく屋外での待ち伏せや玄関の
 インターホン鳴らしてもし本人が出てきたらそこで犯行も出来た
 はずです。

 一家はトラブルなど抱えていなかったという事実が判明しています。
 家族全員に恨みがあったとは考えにくいです。
 ましてや幼い子供まで。
 何かを持ち去るため室内に侵入する必要があった、その為に住人は
 邪魔なので全員殺害?
 殺害が目的なら犯行後直ぐに逃走しているはずです。
 居間で寛いでメロンやアイスを食べて長居をする理由は全くないです。


③ 殺害後直ぐに逃走しなかったのは何故か?

 被害者宅の滞在時間のうち犯行時間よりその後の室内物色やPC操作に
 費やした時間の方が長いと考えられます。
 犯行時間は10分~20分程度ではないかと思います。
 邪魔が居なくなったのでゆっくりと目的の「何か」を探していたと
 思われます。
 この目的の「何か」を見つけるのに時間がかかったのではないでしょうか?


④ 何故沢山の遺留品を残したのか?

 犯行日時は12月30日です。
 通常なら多くの人が年末年始に向けて何らかの行動予定が明確に
 なっている、およびその予定を実行しているタイミングです。
 余程犯行を急いでいなければこの時期に事件を起こす必要は
 ありません。
 犯人は事件後直ぐに出国する手はずになっていたのではないかと
 思います。

 ですから沢山の遺留品を残しても捜査の手が伸びても自分には辿り
 着かないという自信と安心感があったのではないかと感じています。

 この海外出国説ですが、これを後押しするヒントが警察の発表に
 ありました。
 DRAKKARという男性用香水が遺留品のハンカチについていたことです。
 筆者は事件の10年ほど前に海外でこの香水を嗅いだことがあります。
 当時日本ではほとんど知られていない香水でした。
 海外では、そこそこ有名な香水です。
 日本人の男性で香水を常用する人がどれだけいるでしょうか?
 いたとしてもその人たちがこのDRAKKARに辿りついて常用している人
 たちはかなり少ないのではとは思います。

 遺留品のヒップバッグ内からはカリフォルニア州のある地域の砂が、
 日本では流通していない成分の、鉱物等の粒等が見つかっています。
 これを理由に海外に生活拠点があるか、海外と日本を頻繁に行き来して
 いる海外生活に慣れている人間の犯行ではないかと推測します。


当時事件の報道を見て遺留品の多さから、通常の殺人事件同様、数年で
解決するだろうと思っていました。
あれからもう23年経ちました。
毎年年末になると所轄関係者が最寄り駅前での情報提供活動のシーンを
テレビで見かけます。
この事件は強盗殺人です。
極めて凶悪な事件です。
当事者でなくてもこうやって記事を書いたり、事件を忘れないでいることが
犯人を追い詰める一歩、そして私たち一人一人が唯一できる解決への手立てではないでしょうか?

今回の記事は筆者の個人的な思いを書きました。
東電OL殺人事件の記事のような画像は一切ありません。
現場の住宅は、警察が隣に住む親族に老朽化の為取り壊しの提案をしたそうですが、意向によりそのままになっているというニュースを見ました。
遺族親族の心情を考えると安易に写真など撮れない、撮ってはいけないという気持ちになりました。
ご理解いただけると幸いです。

 






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