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駿河台下スタジオに初めて行った時の話

Jimbochoスタンドアップ 2022年04月10日(日) 16:45 17:00 駿河台下スタジオ(東京都)

この日は夕方から有楽町で漫才を見に行く前に、時間があるなと思ってチケットを買っていた。

まだ神保町に行く前だったから、いきなりここに行っていいのか、迷った。小心者なので、お笑いを理解してない人間が入ったらいけない場所なんじゃないかと、不安だったのだ。

事前に香盤票にあった芸人さんを検索して、どんな人か調べた。

Twitterのアカウントがある人、youtubeまでやっている人は調べやすかった。フランポネ(スイス人の奥さんと日本人の旦那さん)だけはテレビで見た事があった。

でも、調べても調べても、何も出てこない人もいた。

ぽんこつラーメン

を調べるのが大変だったのを覚えている。どうしても「とんこつラーメン」に寄ったり、すでに「ぽんこつラーメン」というアカウントを使っている人が何人もいて、どれもが芸人ではないみたいだった。

やっと出てきたのは福岡のNSCに、そういう名前の漫才師がいたということ、その人たちは東京のNSCに入ったらしい、ということ。でも、この情報が正しいのかはよくわからない。

自分は調べた人の中で、面白そうだと思った6組くらいを見てみようと思って、駿河台下スタジオに行った。

場所は、カラオケ屋の地下にあり、狭い階段を降りたところに受付の女性がいた。更に壁沿いに狭い通路を抜けると、1列が5席の座席が並んでいた。

お客さんはまだ数人しかいなくて、奥のテーブル?で今から考えると11月のリサMCが打ち合わせをしているようだった。

全席指定となっていて、自分は前の方の左側の席だった。入って来た通路横にステージらしき四角い仕切りがあり、ビニールの幕が下りていた。けっこう低い舞台だけど、後ろのお客さんはちゃんと見えるのだろうか。

この時間帯は日曜日だったためか、お客さんもたくさん入っていた。11月のリサMCのトークがあり、今回のライブは、腕を磨く場なので、お客さんはただ楽しんでください、みたいな説明があった。

THE片思いサンデーズ

からネタが始まった。男女コンビで、この時は男の子が金髪にしていて、女の子の雰囲気は3時のヒロイン的な明るいビジュアルだった。カラオケ屋でjoyを色々絡めたネタだった。けっこううけていたと思う。

アダン

は裸足で、何故かかたつむりの林さんを思い出した。歌を歌って、最後に不満の歌詞がくる。

亀コーラ

は、勇者が悪いことをする前の敵キャラを倒していく。どっちが悪者なんだ? というネタ。衣装がキャベツ確認中みたいだった。

ぽんこつラーメン

は、ビジュアルが適度におしゃれインテリで、特に左の人は、作家として売れ出した人みたいに見えた。ちょっと噛んでしまったのを謝る、という、真面目な感じがあって、内容も正統派の漫才だった気がする。

爆烈マッシュ

は、トリオだった。織田信長を笑わせたいよ、という内容で、左の二人がボケで、右の子がツッコミだった。かなり面白かったけど、オチだけが自分にはわかりづらかった。

フランポネ

は、高学歴のご夫婦だったと思う。スイスで日本語を覚えるために漫才を活用していて、英語漫才をしたら、世界中の人がお客さんになる、というようなドキュメンタリー番組を見た記憶がある。ネタは鉄板のチーズフォンデュ。日本語間違え。

サーモメーター

怖そうな見た目の御兄さん方だったが、漫才の内容はちゃんとしていた。占い師は適当だろ、とディスるネタ。最後の方で金玉を水晶代わりにするところとかが、個人的におもしろかった。

喫茶ムーン

は、男女コンビのコントだった。男の子がぽっちゃりしていて、ほのぼの系、どこか蛙亭の中野くんを思い出させるビジュアル。女の子を見て、なんかテレビで見たことあるような? と、思った。夜中のネタ番組で見たのかもしれない。

ネタの内容は、教室での男女の友情、ただし、男の方は女の子が好きだけど、最悪のタイミングで告白して玉砕する。たぶん、自分はこのコンビで一番笑ったし、うけていたと思う。

メタリンヴォイマ

は、男女の漫才師だったと思う。女の子がきつめ、男の子が人が良さそう、バランスとしては良い気がする。保母さんの仕事は簡単じゃない、甘いものじゃない、園児もかわいいだけじゃない。水煙草。

あこー正貴

は、フリップネタで、落ち着いたトーンで行われる。世にある偏見に対して、お詫びの新しく優しい偏見を作り出していく。

タッキィ

は、ディーゼルを使ったフリップネタだった。こういうネタが続くのは、仕方ないものなのだろうか。ディーゼルもとりたてて大きいものではなかった気がして、何かこだわりがあって使っているのかな、と気になった。

で、名前が合っているといいんだけど。字が小さくて読めない。検索にも出てこなかった。ピンの子で、色々な物を持っていたり知識はあるのに、何故かモテない(友達含め?)、という自虐フリップネタ。陰キャだけど面白くて、自分はけっこう好きだった。

ミスターナイス

は、ピンで、金髪で、毒づくネタをしていた。ずっとピンの人を続けるラインナップはわざとなんだろうか。結構強めの毒だったけど、本当はもっと毒を隠してそうな感じだった。

みぽぽ

が、最後、漫才師のコンビだった。左の人が白スーツ長身顔かっこいい、右の人は青スーツ、天井に届くのではと思う長身だった。滑舌をよくするために、ゆっくり話そうとするが、うまくいかない、みたいなネタ。

真ん中辺りで11月リサMCのトークが入ったが、「漫才師は小さい方がいい」という話をしていた。「俺たちみたいな170台後半みたいなのが一番良くない」みたいなことを話していた。

背の高い漫才師(囲碁将棋など)は、かっこよいのでは? と思っていたので、小さい方がいい、というのは意外だった。

この回は本当に満足感のある舞台で、あまりに楽しかったので、一ヵ月後くらいにまた行ってみた。

そうしたら、その日は採点しないといけない日で、一生懸命採点したけど、合格者が出ない回となってしまった。確かにお客さんも重い感じ、人数も前より少なめだったけど、けっこう笑いが起きた人たちもいたのだ。

その結果をTwitterで見て、本当に落ち込んだ。自分がもっと笑ってたら、1組くらい合格になったんじゃないかな、と思った。M-1の審査員とか、心底大変そうだ、と、少しだけ想像できた。

なので、次行く時は、採点がない日にしようと思っている。