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ウィズコロナを乗り切るための切り札“ふれあいのメソッド”Vol.10

 今回は、いよいよ内分泌系からふれあい効果をみてみましょう。
 ふれあい界では帝王と呼ばれる“オキシトシン”のご紹介です。ふれあい時におけるオキシトシンがもたらす効果についてのエビデンスは充実しております。

 ホルモン作用の代表的な例として、安静ホルモンと呼ばれているオキシトシンの分泌があげられます。肌にふれあうことで、皮膚下にある受容体が刺激を受け、それが知覚神経を介して脳に伝達されると、脳の視床下部からオキシトシンが血液中に分泌され体内に広がります。これは、マッサージによる効果と、タッチングによる効果を提唱する立場があって、後者ではスウェーデンの看護師の間で生まれたタクティールケアが有名です。当初は未熟児の手に触れることでの発育の促しを確認した看護師たちが、手技を確立したといわれていますが、現在では、認知症患者や障がい児、ターミナルケア時などの効果も検証され、介護の現場においても取り入れられるようになりました。

 このオキシトシンの分泌という生理的な現象は、信頼感や安らぎ、共感という心理的効果を誘発する故に、絆ホルモンとも呼ばれる程、絆を深める効果をもたらしています。同じくスウェーデンの研究者によると、オキシトシンは人間関係も円滑にすることが判明し、親子関係や他人への信頼、夫婦間の親密な関係が含まれているそうです。またこれが支障なく分泌できないと、親や子ども、パートナーや友人と良好な関係を持つことが難しくなるという結果も発表されました。

オキシトシンが分泌されると、玉突き的に相乗効果が働きます。ドーパミンやセロトニン、アセチルコリンや内因性オピオイド値が上がり、ノルアドレナリン値が下がります。例えば、緊張状態にある夫婦にオキシトシンを処方したところ、ストレスに反応して分泌されるコルチゾールというホルモンのレベルを低下させることを確認したそうです。オキシトシンの分泌は結果として、安らぎを覚え、愛着が増え、リラックス効果をもたらします。

参考リンク


 これらの研究結果は、花琉実メソッドふれあいの必要性を効果を図らずも証明してくれました。
 パートナーと喧嘩をし、ストレスを受けて、コルチゾールが誘発され、パートナーとの関係がギスギスした…。
そんなことは誰でも日常的に時々経験することでしょう。しかし喧嘩の原因をたどってみると、職場でのイライラが原因であったり、お腹がすきすぎていたことが原因であったり、そんな出来事によって誘発された生理が原因であることに気付くことがほとんどです。
一見歴史のある長いこんがらがった喧嘩も、そんな状況の積み重ねと言っても過言ではないでしょう。ではどうしたら、ただちに治せるか。

 こじれればこじれるほど、心理では治せません。心理から治そうと心理的アプローチを施すと、相当な時間と莫大なエネルギーを要するでしょう。しかし、これはたとえになりますが、ギスギスしていたパートナー同士が、セックスをしてみたら一夜で関係が良好に戻った、などという経験が、やはり誰にでも一度はあるように、実は生理からアプローチした方が、圧倒的に早いのです。何故なら、これもたとえになりますが、ふれあえばただちにタッチング効果がオキシトシンを誘発し、ストレスホルモンであるコルチゾールを低下させるからです。ふれあえばただちにβエンドルフィンの濃度が上昇し、気持ち良くなるからです。生理が生んだ心理的軋轢は、生理に再びアプローチすることで、ただちにそれを取り除くことが出来るのです。これは心理より即効性があり、これを生活のサイクルに落とし込めば、永続性が生まれる。
 花琉実メソッドふれあいはそんな効果の結晶であるのです。生理からアプローチし、心理的充足は得て強化する、花琉実メソッドふれあいの効果の医学的な裏付けは、ここにあります。次回はホメオスタシスを紐解きましょう。

野口花琉実でした。


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