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TOUCA プログラム 1ヶ月目の振り返り

海士町にやってきて、あっという間に1ヶ月。そして怒涛のゴールデンウィークが過ぎようとしています。月日が経つのが本当に早い。
TOUCAプログラムに参加して1ヶ月目が終わったこのタイミングで、ひとまずここまでの振り返りをしてみようというnoteです。

1ヶ月の出来事

この1ヶ月は「知る」時間だったなと思います。Entoのことを知り、Entoで働いている人のことを知り、思いを知り、海士町のことを知る時間ための時間でした。ないものはないということがどう言うことかを肌で感じ、人口約2300人の小さな島の底力を感じています。島の方とお話しする機会も多く、島のほけんしつと言うカフェ兼ホリスティックケアのショップに入り浸ったり、オーガニック野菜を育てているドイツ人の方の畑へ行ったり。日本に500名ほどしかいない魚突き漁の漁師さんに共感し熱く議論し、はたまたタケノコ掘りに連れて行ってもらったりもした。和食の料理人を育成する島食の寺子屋さんを見学させてもらい、小さな海士町の中にも集落ごとのそれぞれカラーがあることを感じ、お米の種まきでは650枚の苗ケースをひたすら運んで、その後食べたカレーがめちゃくちゃ美味しかったです。

今までの日常では経験できないことが沢山おこり、そしてあらゆる出会いや対話をただ体験で終わらせるのではなく、「そこから見えてくることは何か」をじっくりと自分の中で考える時間も与えられていることにありがたみを感じています。

そこから見えてきたこと

コロナウィルスが広まって3年目のゴールデンウィーク。感染拡大後初めての行動規制がない休日で見えてきたのは、「どうやら人は旅に出たいらしい」と言うことです。人はなぜ、旅に出たくなるのでしょうか。

私は今まで観光に関わる仕事をしてきたわけではありません。1年後、鎌倉へ戻ってホテルやゲストハウスをやる予定も今のところはありません。観光よりもその先にある人の営み、ホテルと地域の関わり方に関心がありました。
元々ツアーでの団体旅行とか絶対無理な性格で、どちらかといえば一人旅が好きな私。居酒屋で隣のおじさんに話しかけられるのが好きだし、海外でも信用できると思えばホームステイさせてもらうようなこともありました。

海士町へ来て1ヶ月。ないものはない、この島で暮らすように旅をしていると都会の生活では味わえない、人々の優しさに触れることがあります。滞在されたお客様からも「スタッフの方がみんな気さくで優しかった。」「町のどこへ行っても気軽に話しかけてくれて温かかった。」などといったコメントをいただくことがとても多いです。

優しさや温かさ。私たちが生まれ持っている純粋な本質。忙しさや慌ただしさで忘れてしまいそうな、このような感情を思い出す為に人は旅に出るのかもしれないな、と感じた1ヶ月目でした。

地域に対して抱いている課題

「ホテルと地域のあり方って言うけど、観光で来てる人は別に地域の人と交流なんてしたくないんじゃないの?」
このようなことを、この1ヶ月でいろいろな方から言われました。私の中では「確かにそうだよな。」と言う気持ちと「今までの常識ではそうかもしれないけど、本当にこれから未来もそのままでいいのかな?」と言う気持ちが半分半分くらいと言った感じです。交流と言う言葉を使うと大袈裟な気がしていて、町ですれ違って「こんにちわ」と言える関係でも十分だと思うし、町の方もEntoにふらっと来られるような仕掛けがあってもいいのでは、と考えています。
地方の離島にある唯一のホテルが果たす役割。滞在のための空間であると言うことだけでなく、地域の文化や歴史、伝統や交流など様々なことの交差点になっていくと言う未来。Entoのスタッフさんの中には、そのような未来を思い描いている人が多い印象です。とはいえ実務的なことが忙しく全然手が回らないのが現実。

今後やりたいこと

Entoのスタッフさんがやりたいこと、でも忙しくて手がつけられていないことをサポートする。小さなきっかけがいつか実を結び大きく成長していくための最初の一歩となるようなことを行なっていこうと思っています。プロジェクトに関わる方の思いに寄り添い、より良い方へ進んでいくよう対話を重ねていくプロセスは、私が今まで苦手としてきた分野だと思います。Entoの皆さんの優しさや純粋な思いに触れて、ぜひ一緒にチャレンジしてみたいと思いました。具体的な活動内容は今後順次レポートしていきたいと思います。


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