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まちが社員食堂になったら

柳川、御花にて行った「社員食堂」という企画。ぜひまたやってほしい、土日は休みなので平日がいいな、という要望を多数いただき次回の構想を練っていた時のこと。

私たちTOUCA生の滞在先となっているゲストハウスほりわりのオーナーとの会話の中で、「ここも以前はこのリビングでカフェ営業をしていた。やる気があるなら、自由に場所を使っていいよ。」という話になりました。

前回「御花」という場所を借りて「御花」の社員食堂を開催した訳ですが。それがもし「ほりわり」という場所で「御花」の社員食堂を行ったらどんな化学反応が起こるんだろう?

何が起こるかわからないけれど、なんだか楽しいことが起こる予感がする。

それくらいのノリと勢いで「第2回上岡食堂 in ほりわり」が開催されました。


今回のメニューは、生姜焼きと豚汁

ほりわりオーナーとの繋がり

料亭旅館とゲストハウスは、どちらの旅行客を受け入れることを生業としています。なので一見ライバル関係のように見えなくもないのですが、御花とほりわりの場合には客層、価格帯、滞在の目的などがそれぞれ違う為、お客さんの奪い合いということはほとんどないようでした。
そしてほりわりオーナーのゆきさんは、ゲストハウス以外にも複数の仕事をこなすマルチワーカーであり、生まれも育ちも柳川という生粋の柳川っ子。私の焼き鳥友達のおじいちゃん達も「あの子は柳川の為に本当によく頑張っているね。」と一目置かれるような方なのです。

ゆきさんと御花のスタッフの交流が生まれたら、、、
想像するだけでも、あらゆる化学反応が起こりそうな予感しかありませんでした。まずは、ご近所さん同士お互いに顔や名前がわかる人が増えるだけでも良いと思いました。地域に出ていく小さな小さなきっかけが作りたかったのです。


外に出る、ハードルを下げる

海士町のEntoの時には、ホテルの近くにそもそも飲食店がほとんどない状態でした。なので柳川へ来た最初の頃は「お店がいっぱいある!」と感動したものです。
御花には社員食堂がないものの、冷凍食品やカットフルーツ、サラダなどが定期的に届くシステムがあり、スタッフはそれをお得に購入できます。お弁当を持って来なくても、気軽にサクッと食べられる良い仕組みだと思います。
柳川は佐賀県、熊本県のどちらにもアクセスがよく車で30分も行けば県を跨ぐことができます。地方では当たり前の車通勤がほとんどで、自転車で通っている人は数名程度でした。

そうなると何が起こるかというと、御花の駐車場に車を停めて出勤して仕事をし、そのまま車で帰宅する。まちの外へ出るきっかけがないという状況でした。そこでほりわりで食堂をやることによって、「ちょっと外へ出るのも気分転換に良いな。」とか「日中のまちってこんな感じなのか。」とか。そういう発見や気づきがあれば良いなと考えました。


みんなで食卓を囲む楽しさを

これは前回の社員食堂でも感じたことですが、やっぱり人と食べる食事ってそれだけで楽しいですよね。普段交流のない違う部署の人との会話は、人数の多い組織になればなるほど貴重な時間だと思います。仕事の話でもいいし、関係ない世間話でもいいと思うのです。そういう時間を共有できている組織は、目には見えない強い力で結びついていると感じます。

当日はありがたいことに大盛況で、色んな部署の方同士でテーブルを囲んでくれました。ランチを食べ終えて戻ってきたみんなの表情がいつも以上にイキイキしていた、と嬉しいフィードバックもありました。


キッチン×サービス×デザイナー

まちが社員食堂になったら

実はこの社員食堂の話には続きがあります。御花がある沖端というエリアは、川下りの終着点でありいくつかの飲食店があります。観光客向けのうなぎのお店も多いけれど、意外に地元の人やお船の船頭さんが利用するような気軽な食堂や定食屋さんも点在しています。

そんな周りのお店がそのまま御花の社員食堂になったらどうなるだろう。
お店の人との繋がりができたり、地域の人と顔見知りになったり。
どんな人が御花で働いているのか、顔がわかるだけでも距離感が近くなるかもしれない。
御花のスタッフは地域の清掃活動やお祭りにも参加しやすくなるだろうし、地域の人は御花のイベントに行ってみようとなるかもしれない。

まちが社員食堂になるということが、もうすぐ始まるかもしれないそうです。
実際にそうなったら本当に嬉しいことですね。そんなきっかけづくりのお手伝いができたと思うと、社員食堂をやって本当によかったなと思います。


素敵な笑顔をありがとうございます。

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