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福岡市役所「DNA運動」の記憶・その162

162)DNA運動・創生「記」(134)
 
山﨑市長の「マニュアル化」の提案に対して、当時の総務企画局長が書き込みをされていますので、それを紹介します。
 
「行政がやることはとにかく時間がかかる」ということは、今でもよく言われることです。しかしながら、これだけ時代の変化が激しい時代、検討に時間をかけすぎては手遅れになることも予想されます。
 
手遅れにならないために、私は、「人命や財産の侵害に関わる施策」以外は、計画の7割くらいで走り出して、走りながら考え、修正を加えるこということでも良いのではないかと思っていますが、いかがでしょうか?
 
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◆ マニュアル化について(その1)(総務企画局 渡部 晶さん、平成13(2001)年10月17日掲載)
一昨日、昨日と決算特別委員会で総会質疑が行なわれました。残念ながら、市庁舎内では放映されていないので、自分の担当のところ以外については、議員がどのような質問をされ、市長以下行政当局がどのような回答をしているのか、その時点ではなかなか知られないのが残念ですが、特に印象に残りましたのは、行政に対して検討に時間がかかるという批判です。

特に、民間の場合には、日々金利がかさむ世界で活動されており、時間がいかに大切かということをあらためて認識させられます。市役所内では、金利に悩まされているのは全てを背負って頂いている財政局に概してかぎられているきらいがあるように推察します。(特会や事業会計所管の部局はそれぞれお感じでしょうが)

市長が、先般、問題提起されたマニュアル化については、このような観点からすれば、民間からみて、行政活動の手順、手続きルールを市民に対して明示し、予測可能性を高めるということに、行政側の1つの課題があるのではないかと感じます。

この点については、行政計画や行政基準の策定などをカバーしておりませんが、行政手続法及び条例がその一部について対応していると思います。
 
庁議で説明しましたが、5月に行政管理課の方から依頼している「行政手続法・条例に基づく審査基準等の設定状況の調査について」は、福岡市において、許認可の基準を明確に市民に公表しているか、許認可の標準的な処理期間はどのくらいになるか示しているかと問うものです。
 
これまでの設定状況などはそれほど素晴らしいものと評価できる状況にはないように思いますが、そのような状況を市民に公表して、意見や批判を頂くという姿勢が重要ではないかと考えております。
 
前にHさんが仰っていた、各種のマニュアルもインターネット上で公開して、マイクロソフトと比較されるようになったOSソフトのリナックスのように、マニアの人々も含め、有識者の意見をメールなどで貰って直すというような試みが出来れば意義深いのではないかと感じます。

また、行政計画や行政基準の設定については、先日の庁議で報告した「福岡市市民参加手法研究会」の報告が参考になるのではないかと思います。このうち、パブリックコメント制度については、情報公開制度の見直しの一環として整備する方向です。

以上、市長の問題提起について、自分なりに考えてみると、今後はさらに、民間の方々が活動しやすいよう、行政のいろいろな活動について、予測可能性を高めるという努力が求められているということかなというふうにとらえてみましたが、掲示板をご覧の皆様はいかがお考えでしょうか。

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