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福岡市役所「DNA運動」の記憶・その170

170)DNA運動・創生「記」(142)
 
「タウンミーティング」 主に地域住民の生活に関わるテーマを話し合う対話型集会、と言うことですが、これが大々的に進められたのが小泉政権の時です。
 
今回は、実際にその集会に参加された方が感想を記されていましたので、それを紹介します。
 
私にとって「タウンミーティング」と言えば、福岡市長選で現職を破って当選された方が「聞きたかけん」(=博多弁で「聞きたいから」)という対話集会事業を始められた時、その事務局員として、たくさんの集会に同行したことが思い出されます。
 
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◆ タウンミーティング(Z局 Yさん、平成13(2001)年10月23日掲載)
新聞などの報道にもありましたのでご存じの方も多いと思いますが、先週の日曜日に小泉政権の目玉施策のひとつである「タウンミーティング」が福岡国際センターで開催されました。
 
折角の機会ですので、応募して実際に参加してみたのですが、市役所の職員として参考となることが幾つかあり、とても有意義であったと感じました。

事前には、「パフォーマンス的な色彩が強い催しではないか」という懸念もしていたのですが、参加者が特定の層に偏らずに、いろいろな立場の人々が参加していたことや、意外と(と言っては失礼にあたるかもしれませんが)発言者である政府代表の国会議員の方々が、自分の言葉を使って議論しようという姿勢が見られたことなどから、非常によい印象を持ちました。

また、報道にもあったように、時節柄、テロ対策や狂牛病対策なども話題になりましたが、それ以外に幅広いテーマについて参加者から意見や質問が出されましたので、この点も好感が持てました。

その「幅広いテーマ」の中に、公務員の仕事に対する厳しい市民の声が少なからずあり、市役所の職員としては考えさせられるところがありました。

もっとも、特殊法人に始まって郵便局、学校、市役所、果ては国会議員まで含めて批判されることには市役所の職員として若干の違和感を覚えないわけではありませんが、それにしても住民が公務員の仕事の仕方に対して厳しい目を向けているという「現実」は、本掲示板の他の書き込みにもあるところで、我々は肝に銘ずる必要があると感じました。

批判の根源のひとつは「官にはチェック機能が十分に働いていないのではないか」という疑念があることでしょう。情報公開や行政評価が今日求められているのは、このような「チェック機能」を担保する必要があるという考え方に基づくものと思われます。
 
しかし情報公開にしても行政評価にしても、それは「チェック機能」を担保するツール、道具に過ぎないのであって、いくら道具を立派にしても下手に使えば「角を矯めて牛を殺す」ということにもなりかねません。

結局のところ、「チェック機能の強化」に加えて、公務員自らに「説明責任」の自覚がなければいけないのだろう、と感じたタウンミーティングでの一日でした。
以上、ご報告まで。

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