見出し画像

参加者60名超え!公開輪読会を企画・運営する

こんにちは、freeeカードUnlimitedでプロダクトデザイナーをしているtottsuです。今回は弊社で3か月間ほど実施した外部公開輪読会の企画・運営について共有したいと思います。

DESIGNING CONNECTED CONTENT輪読会のヘッダー画像

なぜ公開輪読会?

DESIGNING CONNECTED CONTENTという本が出版され、freee社内でOOUIをはじめとした情報設計の能力を高めたいという動きもあり、社内メンバーが注目していました。弊社の伊原がこの本の監訳者である石橋さんに声をかけたことで、公開輪読会を企画し、社外の人も呼んでやってみようということになりました。弊社では時折有志を募って社内輪読会を開催していますが、公開輪読会を行うのは初の試みでした。今回は輪読会の運営メンバーがどのように企画・運営を行ったかをお伝えしたいと思っています。

目的

企画を始めていくことは決まりましたが、どんな物事にも目的や理由があるはずです。何のために、わざわざ外の人を呼んで輪読会をするのかということを議論していきました。2つほど理由が浮かんできました。1つ目は難解な本なので、1人で読むより誰かと読んだ方が身になりそうと考え、輪読会形式で本を読んだほうが良さそうだから。2つ目はfreee社内の情報設計の知見を広げるために、社外の人を呼んで自社にない知見を取り入れた方がより理解が深まりそうだから。
こうしてこの輪読会は「社外の広い知見を得ながら、本を読みきって、何らかのナレッジ、知識を身につける」ということを目的としました。本質的でシンプルな軸だと思っています。

企画・集客

輪読会の種類

外から人を呼んで輪読会をやるぞ!となった中で、最も悩んだポイントは輪読会の形式です。
私たちの経験から、3種類くらいのやり方があると考えています。

  1. 時間を押さえてその場で読む「もくもくタイプ」

  2. 事前に読んできて感想・疑問をシェアする「議論タイプ」

  3. 章ごとに担当者が要約して発表する「要約タイプ」

今回の輪読会は「2.事前に読んできて感想・疑問をシェアする「議論タイプ」」を最終的に選択しました。
せっかく多様な参加者が集うので、議論したり、感想を共有することに重きをおきました。
やり方としては事前に指定のページを読んでおき、感想をドキュメントに綴っておく。輪読会当日ファシリテーターが拾って話をふる、というスタイルです。
輪読会の種類は参加人数や参加者の属性、書籍の種類で選んでいくと良さそうです。

媒体や参加者の管理

当輪読会はconnpassに概要を載せることにしました。
DESIGNING CONNECTED CONTENT 輪読会 #1
正直私にはどの媒体が良いか、というあまり知見はないのです。昔からconnpassは何かと参加側としても主催側としてもお世話になっていたので、という理由です。
媒体に載せる内容をどう構成するかですが、私が実践したイベントページの作り方は下記の通りです。

  1. 他のイベントを見まくり、項目の構成を集める

  2. 伝えたいことをざっくり目次にする

  3. 内容を書く

  4. メンバーにレビューしてもらう

特に1.4.が重要な気がします。
その他にもイベントの運営は考えることがたくさんあります。

  • 参加者をどのように管理するか?

  • 使用するツールをどうするか?

  • オンラインだよね?

  • 注意事項

過去のイベントを参考にしたり、経験者から意見をもらったり、あらかじめ想定しておくと良いと思います。ぜひ当輪読会も今後企画する方の参考にしていただけたらと思います。

集客

当輪読会は初回60名以上(connpassの参加者数)+社内から10名くらいが集まる超大型輪読会となりました。この凄まじい集客力は弊社のメンバー数名がTwitterに流したところ、なんだかたくさん集まってしまいました。監訳者の石橋さんの参加による話題性などが影響しているかもしれませんが、特に運営の力ではありません。広く告知したい際はTwitterに強い知り合いなどに頼むといいでしょう。(他力本願)

運営

仮説から企画を小さく検証する

というわけで大勢の参加者を集めて輪読会が初まったのですが、正直運営側も初めての試み&仮説でこの輪読会スタイルでいけるだろ!でスタートしているので不安はありました。
あまりに人数が多いので少人数のグループに分けた方がいいんじゃない?とか初回いっぱいきたけど、この後どんどん来なくなるんでしょ?とか誰も話してくれなかったらどうしよう?とか。
そこで初回に輪読会の進め方についてアンケートを実施しました。あくまで参加者の自己申告になってしまうのでベストではないかもしれませんが、間違った方向に進んでいるのなら軌道修正できる材料になるだろう・・と考えました。アンケートの結果的にはこのやり方で良さそうと思えたので、途中で課題があればフレキシブルに変えつつ、最初に企画したスタイルで進めることにしました。

ファシリテーターを変える

今回私が一番やってみたかった試みになります。今まで参加した輪読会では決まったオーナーが頑張ってファシリテートしていくケースが多かったです。個人的にあまりサステイナブルではないと感じていました。あくまで有志で集まって本を読む企画です、人は簡単に脱落していきます。オーナーが一人相撲をするような状態にしたくなかったのです。それに加えていつ誰が休むことになっても回るようにしておきたかったというのもあります。実際世間的に夏休み真っ只中の時期にも輪読会は開催されており、自分も含めて運営メンバーが休暇で不在になることもありましたが、オーナーを分散することで輪読会をほぼノンストップで進行することができました。今回の輪読会に対しては良策だったのではないかと思います。

輪読会を終えて

結果初回60名、最終回も25名近くの方に参加していただき、大人数の公開輪読会を無事達成することができました。以下反省点、良かった点を書き残します。

Motto(反省点)

  • 60名以上の参加者の管理や毎週のconnpassの更新は大変

    • 大変ですが、特に改善のアクションが思いつきません。大変ということを心に企画してください。

  • 大勢が参加したが、話す人は決まっていた

    • ファシリテーターを起点に話を振るのですが、そもそもドキュメントに記入する人も15名前後くらいに固定された印象です。

    • もしかしたら人数が多すぎると、萎縮してしまったり、自分ごと化がしづらくなる傾向があるかもしれません。

    • ラジオ的に聞くだけでも価値のある濃い議論がされていたと思うので、これはこれで良かったかなと思っています。

  • 目的は達成できたのだろうか

    • 「社外の広い知見を得ながら、本を読みきって、何らかのナレッジ、知識を身につける」参加者全員が達成できた気はしません。社内参加メンバーでも人によっては脱落していったので…。ただ残った人たちにはなんらかのメリットがあったと思っています。

Good(良かった点)

  • 社外の賢者たちの知見がすごいぞ

    • 社内だけでは到達しなかったであろうさまざま議論を聞くことができ、かなり面白かったです。難解な本でもあったので、人によって解釈が違うこともありましたが、「この言葉がわからなかった」と議論になると各エキスパートが答えてくれる機会がありました。そして監訳者である石橋さんがいらしたことで、本の真の意図が聞けるというかなり貴重な機会となっていました。

熱い議論が交わされる輪読会のMeetの様子のスクリーンショット
  • 社外と交流するということ

    • インハウスのデザイナーは社外接点を自分で作らないと持ちづらいという面があると思っています。今回の輪読回で他社の人と意見交換をし、自分の解釈を話す機会が持てたことはデザイナーとしてメリットがあったと思っています。

というわけで、弊社で実践した社外を交えた輪読会の進め方について共有させていただきました。今後輪読会を初め、イベントを企画をしたい方の参考になれば幸いです!


DCC輪読会最終回のスクリーンショット

freeeデザイン事業部に興味を持ったら

freeeのデザイン事業部には自らこのようなイベントや研修を企画し、実行する環境があります。様々な技術を持つ個性的なメンバーがサポートしていきますので、弊社に興味を持った方はぜひカジュアルにお話しできたらと思います。

freee プロダクトデザイナー採用ページ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?