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2日前、父が息を引き取った話を、タイムリーに綴りたい

3月23日 6:34
母「お父さん、息してないみたいやわ」
と連絡があった。

頭の怪我で6年前から寝たきりで、
しかもアスベストの肺ガンだった父。
最近呼吸も危うかったんだけど
前の日の夜までは酸素も取れていたみたい。


だけど、22日の夜中に、
呼吸が止まってしまったようで。


6年間ずっとずっと覚悟はしていた。
それが、一昨日だった。

とっても穏やかな顔でした。
苦しくなさそうだった。
やっと、長い長い闘病生活から解放されたね。


その日はそのまま家で過ごし、
次の日に通夜をして、今日葬式だった。

大好きなグッズをいっぱい持っていった。
お花で棺がもりもりになってた。
とても温かい戒名をつけてもらった。
羨ましいくらいとてもいい遺影になってた。


父とのお別れの最後、
私は何故か父の匂いを嗅いだ。
ツンと鼻をつく酸っぱいにおいがした。
周りがお花でいっぱいだからか、
死体のにおいなのか、分からないけど。
母にも「におってみぃ」と誘ったら
母も「うん、ツンとするな」と言うていた。
家族をにおいはじめた私と母を
見せられていたみんなはどう思っていたのか。

偶然にも、
四十九日は母と父の結婚記念日で
百箇日は母の誕生日やった。

「選ばれたんですかねぇ」という声に
母と口を揃えて
「いや、そんな計算できる人じゃない」と
言われて、かわいそうな父である。


でもね、

人のために動くことを厭わなくて

電気工事が得意で勝手に家のコンセントを増やし
人の家のエアコンの取り付けはお手のもので

一人娘の私のことが大好きで
送り迎えを毎回してくれて

口下手だけどお酒を飲むと饒舌で
寝言が大きくなる

キュートで優しいお父さんなんです。


余命宣告より1ヶ月長く生きて、
父は旅立っていきました。

一昨日の朝の母の電話から2日。
時間が経つのが早すぎるくせに、
1日1日が本当に長い。

ぎりぎり温かい父の顔を触りまくったのが
まるでさっきのことのようなのに
本当に長い1日だった。
お別れの時は、一生分泣いた。
葬儀場の床をびしょびしょにした。


まだ実感はないけれど。
父が寝ていたベッドをつい見てしまって
「ああ、もういないんか」と思うけれど。

お父さん、今日はええ天気でよかったね。
気をつけて、いってらっしゃい。

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