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乗せ上手?乗せられ上手?2の3エピソード・プロローグ

6の1の思い出を、思い出すままに書いてきて、

そのまま思いの向くままに震災・防災についての話題を綴ってきた。

そして今日からも思いの向くままに書いてみようと思っていたところ、

「素直な心と見事な行動」で触れた2の3の子ども達の中の子どもから、

先日ハガキが届いた。志望校の大学に合格した報告は、

僕も卒業した教育大学の、それも初等科への入学をするという内容だった。

芸術家のお父さんとお母さんに温かく育てられた彼女は、

きっと、ご両親の跡をたどるように、芸術家になるのかな。

と思っていただけに、驚きもあったが、コツコツと志望校合格に向けて、

3年間頑張ってきたことや、教育に関わることの勉強をしてきたことなど、

彼女の頑張りがひしひしと伝わってくるはがきの文面に、

素敵だなと、よかったな。としみじみと感じた。

また、別の2の3の子だった子も、学校の先生になる夢に向かって、

進学を決めたという報告をくれた。その子も担任を受け持った時から、

ダンスを頑張っていて、その発表に応援に行ったりしていた子で、

先の子と同じ教育大学を受けて、落ちてしまったが、

私立の大学に進学を決め、そこで教員資格を取るべく励むとのことだった。

11年前に受け持った子たちが、今年の春から大学生。

それも、紹介した二人だけでなく、他の子の年賀状の報告にも、

学校の先生になろうと思って、保育士になろうと思ってなど、

子どもを育てる仕事に就くために進学を決めたり、

来月からは実際に保育士として働いたりという子が、

2の3の子ども達からは沢山報告が来るにつけて、

頼もしいなと思う反面で、もしや先生という仕事が、僕を通して、

あまりに楽しいだけの仕事だと思わせてしまったかもしれないと、

今年度不登校先生になった僕は、どこか申し訳ない気持ちにもなった。

合格報告を記した彼女のはがきを読んでいくと、

「先生の、『生徒一人一人に寄り添う姿勢』が大好きです。」

と書いてくれていた。思わず胸がキュッとなった。

2の3子たちは、素直で感情豊かで、思いをストレートにぶつけてきて、

いつもドタバタする僕に付き合ってくれていた子達だった。

果たしてあの時、一緒に毎日を楽しく過ごしていたのは、

僕は、あの子達を楽しい波に乗せて乗せて過ごしていたと思ったけれど、

実はあの子たちが僕を楽しい波に乗せてくれていたのかもしれない。

一緒に乗ってくれながら、僕の楽しそうな姿を、

楽しさだけじゃなく見つめて、そして評価してくれていたのだと。

そしてそれを踏まえたうえで、

自分も子どもを育てる仕事に就こうと思ってくれたのだとしたら。

本当に子どもの見ている眼力は鋭く、深い。

そんなあの子たちのことを思い出しながら、2の3での思い出を、

明日からはいくつか綴って行けたらと思います。

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