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歴史の魅力を楽しみ尽くそう(4)

さて、以前のむらからくにへゲームと比べて、だいぶルールも複雑になっている今回の戦国天下統一ゲーム。

果たして子ども達が満足するほどに楽しんでくれるだろうか。

と、だいぶ心配をしながら始めた水曜日の社会科だったが、

子どもたちはさすがゲームの天才である。

プレイしながら肌感でルールをつかみながら、

分からない所はルールブックをみんなで確認して、

8人がゲームを楽しむことには一致協力して、

このゲームを楽しんでくれていた。

「おお、Hさん、武田信玄やん!特殊能力は風林火山?騎馬の戦力1.5倍とか強すぎやろ。」

と、歴史好きの男の子はここでは、上手いアドバイザー役にもなってくれている。

「これ、いいカードなん?やったぁ。」

と歴史にあまり興味がない女の子も、そういったアドバイス男子のおかげで、

どんなゲームか把握していく過程も楽しんでいる様子が見られる。

4会場で行われている天下統一ゲームは、教卓から見ていると、

まるで4チームで、何か戦略会議でも立てているかのような、

ドラマ『坂の上の雲』で、海軍大学校での模型を使った模擬戦があったが、

まるでそんな感じにみえる。

盤上のライバルにどう攻め込もうか交渉しようか、

わいわいと交流しながら、子どもたちは盛り上がってくれていた。

一通り見て安心すると、あとは何かヘルプがあった時だけでいいかなと、

全体の様子を見ながら、毎日の業務をさばきだす。

天下統一ゲームは、なるほど、8人なのに、むらからくにへゲームよりも、

1ゲーム終了までの時間がかかるようだった。

45分間の1時間面が、もうすぐ終わりかなというところで、

4グループ全部の、天下人が決まる。

歓声と拍手の中で、子ども達にどうだった?と尋ねると、

「無茶苦茶面白かった!先生、これ2時間目もするんでしょ。」

との声が返ってくる。

「2時間目は、じゃあ、今天下人になった人とその次、最後まで残ってた人、1位と2位での頂上決戦を人試合場は作って、残りの3ゲームも、今のメンバーから混ぜ直して、やろうかね。」

なんせ教科書の座学で45分しなくていいだけで、ごほうびに違いない。

そして、大体どんなゲームかわかった子ども達にとっての2時間目は、

いよいよ慣れてきたこのゲームを、もっと楽しむぞという雰囲気が感じられた。

そんな中、歴史好きのSくんが、休み時間に感想を言いに来てくれた。

「ととろん先生、このゲームすごく面白いよ。お父さんに買ってもらった信長の野望みたい。」

無自覚だったが、確かに、よく考えたら天下統一ゲームは、簡易版の信長の野望のようだ。

「信長の野望みたいは、一番の褒め言葉だよ。ありがとう。」

このゲームも、子どもたちに気に入ってもらえたのが伝わってきて、

ほっとした気持ちになれたのだった。


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