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無慈悲に正確に刻み続けるその流れにどれだけの幸せを感じることができるか

6月10日の記念日【時の記念日】
東京天文台と生活改善同盟会によって1920年に制定された記念日。「時間をきちんと守り、欧米並みに生活の改善・合理化を図ろう」と呼びかけ、時間の大切さを尊重する意識を広めるために設けられたと言う事です。日付の由来は、生活改善同盟会が開催した「時の展覧会」の中で6月10日を「時の記念日」と制定したことからですが、そうした理由は、文献に残る中で、6月10日が日本最古の時計装置を使った日であるというとことからきているとのこと。

大正時代ですので、江戸時代までの風習は地方にはしっかり根付いている中で、都市部を中心に文明開化は人々に浸透していく、そんな両者が混在する中での「生活の改善・合理化」は、明治・大正という新しい時代を担う政府の大きな課題だったのかもしれません。

記念日の中でも歴史の長い「時の記念日」は、幼い頃から耳にしていた記念日です。これだけ歴史が長いのですから、祝日のない6月の祝日候補になってくれてもいいのですが、なかなかそうはならないのがもどかしいです。

時間について考えると、これだけは誰も逆らえない。そんな絶対的なもののように感じます。光の速さを超えて動くことができればあるいはと言われていますが、やはり現在の現実世界ではタイムマシンはSFの世界のもので、過ごせる時間の有限さ、そして止まってくれずに刻み続ける流れのよどみなさは、あるときは残酷に人生を狂わせるし、あるときはこのままと気が止まればいいのにという幸せで包んでくれます。

人生と言ってもほんの100年に満たないこの時間の中で、どんな時代のどんな状況で生きるかはそれぞれの選択次第ですが、今ある自分が感じられる思いが、できるだけ幸せがたくさん感じられるようなそんな時を刻めるといいのになぁ、とぼんやりと考えてしまいました。

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