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当たり前の豊かさの水準を上げる発想の天才は

12月16日の記念日【紙の記念日】

1875年の12月16日、東京・王子の「抄紙会社」の工場が営業運転を開始しました。この会社は、渋沢栄一が大蔵省紙幣寮から民間企業として独立させたもので、明治時代に入ってすぐの1873年に設立されました。外国からの輸入に頼っていた洋紙の国産化を企図した会社であり、王子製紙の前身となったものです。その事から由来して、今日が紙の記念日となっているようです。

文明開化、この言葉が明治維新を学ぶ時に必ず覚える言葉になっていることは、多くの人の記憶に残っている事かと思います。鉄道、洋服、洋髪、すき焼きなど、その変化は日常生活のあらゆる方面で起こり、現在の私たちの生活スタイルの基になっています。

その文明開化を支えるために必要な、技術の一つが、今日の記念日である、紙の安定供給ができる事だ、確かに。と、思わず今日の記念日を調べていて唸ってしまいました。渋沢栄一氏の、着眼点の凄さはまさに今日の記念日に象徴されているように感じたからです。

自分などの凡人は、なるほどどんな生活が豊かな生活かと考えたときに、空想のような生活を思い浮かべて、「まぁできるわけはないけど」で終わってしまいます。

しかし、生活の豊かさを確実に底上げしていく天才は、今の当たり前に何が足りないのか、どうすればそれを補えるかを見逃さず、革新していく。

現在身近に手に入る紙だけど、改めて注目してみると、こんなふうに紙が使える生活は、そういった天才の着眼点の凄さと、実行力の素晴らしさによって生まれたものなのだなと、改めて感心するばかりです。

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