ガレージセールで接客好きな自分を改めて実感した


あいさん主催のJJGガレージセールに参加した。一般参加のつもりだったが、当日の朝、突然閃いた「私のストール・スカーフコレクション、ガールズさんになら渡ってもいいな…」

以前、古着屋さんに服を持ち込んだときに全く値がつかなかったスカーフがあった。値が付かない物も引き取れますよ、というので、売り物になりますか?と聞くと車のクッションなどの詰め物にされると言われた。ガンッとショックを受けたが、もう手放そうと決めたスカーフだからと引き取って貰って帰宅した。が、あのスカーフがシルクだったことが私を責めた。あのスカーフは御蚕さんが一生懸命吐いてくれた糸で織られてるのだ。それを車のクッションの詰め物にされてしまう…。今でも思い出す度に申し訳なくて、連れて帰ればよかったと後悔していた。その経験から、特にシルクは、私の物ではなくなっても、大切にしてくれる人の元に渡って欲しいという想いが強かった。


身内で行うガレージセールに出すには少し値段設定が高かったと思う。それには理由があった。長年大切にして来たわたしの宝物だったから、しっかり悩んで欲しかったのだ。

一点一点を真剣に選んでいる自問自答ガールズは無料でも真剣に悩んでくれたと思う。しかし、迎えると決断して、財布から数枚お金を出して、更に店員ではなく知人に金銭を渡す、というスリーアクションはやはり勇気が伴う行為なのだ。本当に迎える覚悟を持たないと、実は意外と難しい。値段が分かるとハードルが下がり、見て貰いやすくなる一方で、購入するときにはハードルが上がる。そんな価格にしたかった。

ガールズさんになら、私の宝物を渡してもいい、いや、ガールズさんにこそ渡って欲しい!
そう思って持参した。


持っていって、本当に良かった。
呼ばれた、としか言いようのないように旅立って行った。

御自身と、御自身の選んだ服装が光輝いていて、全身でスカーフを呼んでいた。ピースがパチッと嵌まるように、まるで最初から持ち主は決まっていたかのように。

そこで改めて思うのが、一着目を選ぶことの難しさだ。制服が一セット出来れば、あとは物が呼ばれて行く(店員さんが持って来てくれる)けれど、最初は「無」の自分で店頭に出向くので、店員さんもどれをお勧めしていいか迷ってしまう。だからこそこちらは言語化して「なりたい自分像」を伝えなければならないのだ。妄想クローゼットを見せるのもいいだろう。


実は、昔少しだけアパレル販売員をしていたことがある。体力が続かず本当に少しだけの期間だったが、私の接客でなければ買わない、とシフトを確認してから来てくれるお客様が数名いたのが小さな自慢だ。

今回、そのときの楽しかった気持ちを思い出した。やっぱり私は接客が好きだ。物と人のポテンシャルを最高潮に高める為に試行錯誤し、提案して、買うという決断が下されたときの高揚感、その全てが好きだ。試行錯誤したことが目の前の方にとって有益でないと購入には至らないから、購入は私にとって行為を肯定されるも同義だ。

では販売員をまた仕事にしたいかというと、難しい。まだまだ体力的な問題もあるし、薄給なのに店頭に立つにはブランドの服を購入しなければならないのもネックだ。毎週五億貰えるなら、それこそ給料気にせず週2.3日店頭に立って数時間だけ販売員をやれたら最高なのに。


今回のガレージセールで、主催のあいさんが「収益よりも大切なことが得られた」と仰っていた。私も同じ気持ちだ。接客ってこんなに楽しかった。


現実は毎週五億は落ちて来ない。

でも、接客はしたい。

ストール"講座"なんて言って貰えて浮かれているし、本当にストール・スカーフの巻き方をマスターして、講座を開いたら楽しいかも知れない。私が「◯◯会」を開くならなんだろう?と思っていたけど、もしかして「ストール・スカーフ巻き方講座」なのかな。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?