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シュペルターと歩む15年記 #7

コラム4:グランプリ、プリンセス、ときめく予感


魔法のプリーンセース、(プリーンセース)
ときめく予感♪
何かーが、待ってるー、(待ってるー)
今日の向こうにー♪

いやぁ異様にテンション高く始めてしまいました。
やはり昭和のアニソンは良いですなぁ。

シュペルターと歩んでいない中国編も4回目
シュペルター製作の本編よりも多くなってしまいました。

今回は広州出向が決まった時に真っ先に地図を確認して、
テンション上げ上げになった香港マカオ

これがテンション高く始めずにいられようか?いやいられまい!(反語)


香港とマカオは中国の特別行政区
とちらも広州からほど近い距離にあります。

そんなこともあって香港、マカオへは何度か訪れており
旅行というよりも、訪問と言った方がしっくりきます。

近くて遠くて、やっぱり近い香港

香港は直線距離でいえば、広州から約100㎞
中国のスケールでいえばまさに目と鼻の先

広州からの交通手段はというと、地球の歩き方で調べても
日本から香港空港へ飛び、空港からのアクセスしか詳しく書かれていない、

それはそうだ、わざわざ広州経由で行く人なんているわけはない。

まだまだ広州は観光地ではないのだ。


香港までのチケットは地元のJTBで買うことができるので、
そこで行き方を聞きます。

新幹線 ー 中国では和谐号ハーモニー号)という名前 ー
で行くこともできますが、香港遥か手前の深圳止まり
そこから乗り換えがメンドクサイのと、在来線が遅いので結局大変らしい。

奥様ネットワークより
広州東駅からは直通特急で行くほうが便利である
という耳より情報を入手。

この直通特急内装もきれいだし、
香港の九龍市街地近くの紅ハム駅まで行ってくれます。
さすが”直通”ですが、
やはり深圳を過ぎて香港区間に入ると俄然速度が落ちてしまいます。

そう香港は1997年イギリスから中国に返還されたといっても、
特別行政区です。

紅ハム駅で直通特急を降りてからパスポートコントロールが必要です。

これが近くて遠いという由縁なのですが、
まぁ検査はそんなに厳しくはありませんので、
ちょっと列に並ぶくらいです。

1回だけ、大変だったのは、
(なぜだったのか記憶にはありませんが)
白づくめの防護服の人
パスポートチェックの列に並ぶ人の体温を測っていた時があり、
まだ乳児であったポコぞう(娘)がおびえたのなんのって。

ポコぞうはホントに小さい時から慎重派だったのです。

1歳半 ベッドから降りる時、
腹這いになって、後ろ向きに、足からそろりそろりと
降りていき、足の先が床について初めて安心して着地。

2歳 家で前髪を切った時には、動いたらがやられる!とばかりに硬直して微動だにせず。(結局、前髪切りすぎて失敗。というか個性的な髪型に!)

3歳 静岡に実物大ガンダム(ビームサーベル保持)を見に行き
ガンダム前で一緒に写真を撮ろうとした時には、
絶対ガンダムには近づかないと撮影拒否。
あとで聞くと”あの刀で切られるかもしれない”と思ったとのこと

巨大ガンダムが怖いのはわかるが、3歳でこれが武器とわかるとは!



など数々の逸話があり、怪しげな白装束など怖がるのは当然です。

パスポートコントロールを過ぎたら、
中国銀行のATMで口座から元を香港ドルに両替して引き出してから、
普通電車に乗り換え東鉄線終着駅である隣駅の尖東駅

尖東”これって何て読むんだろう。今更地球の歩き方でしらべると…

パラパラ

書いてねぇ!” 

まぁ当時『とんがりひがし』と言っていたのでそれで十分だろう。

ここからは行きたい場所に応じて、各種移動手段を使います。

香港島北側

初香港!まずは文字通り香港の中心 ”Central”(中環)へ行きました。

九龍から海を越えて香港島へ行くのですが、
地下鉄が海底トンネルを通って通じているので
とんがりひがしからは歩いてすぐの地下鉄駅”尖沙咀”へ 

尖沙咀”これまた広東語での読み方がわからない。
Tsim Sha Tsui とか看板には書いてありますが、
中国語のピンインとは違うし、
これが果たして英語なのかもわからず、
発音することができません

尖がり姐さん”とよんでいました。
であってではないんですがね。


香港島の玄関口であるセントラルにホテルをとり、
観光ショッピングに精を出すというのが基本です。

香港島の北側は東西方向地下鉄が走っていますが、
慣れればトラム(路面電車)の使用が便利

トラムは色とりどりで乗らなくても楽しい

八達通オクトパスカード)にチャージしておけば、
電車でもトラムでも現金レスなので、
街歩きしていて、西でもでも行きたい方向に向かうトラムがあれば
停留所でサッと乗り込めば良いのです。

西は上環、東に向かえば、金鐘(Admiralty)、湾仔(Wan Chai)へ、
遠出しても銅羅湾(Causeway Bay)までで十分です。

ちなみに香港の地名は中環、金鐘、銅羅湾のように英語名があるところと、上環、湾仔のようにそのまま漢字を広東語表記するところがあり、
どっちにしても言い慣れないので

もう読み方は金鐘=”きんかね”、湾仔=”わんこ”、銅羅湾=”どらわん
とでも言っておけば済む話なのである。
人に道を聞くほど、場所がわかりにくいこともなく、
自分たちがわかるように呼ぶのが一番。

香港にも慣れてくれば、セントラルではなく、
セントラルとわんこの間に挟まれた、
特に華やかな街並みもなくホテルも割安になる金鐘
もっと外れにある銅羅湾
などに泊まるという知恵もついてきます。

ちなみに最終的に香港島の常宿は銅羅湾のエクセルシオールにしました。

上環は急に香港映画に出てくる香港然としています。

街中でこんな干物ネタではなく普通に売っております。

良い出汁が出るのだろうか?

セントラルは近代的な高層ビルが、高さを競うように建っています。
特に九龍側からビクトリアハーバーの向こうに見える香港島の夜景は圧巻。

手持ち撮影はこれくらいが限界でした。

セントラルや香港各エリアのビルを見るとその奇抜な建築センス
広州市内経済発展エリアのビルと似たり寄ったり。

香港ビル博覧会



コラム1タイトル画像の下半分と比べて見てください。
あちらは実在の広州にあるランドマークです。

ただ、やっぱり香港は人の行動が違っています。

地元の人は広東語を使うのでしょうが、
お店などは英語ですし、接客が上品な感じ。
それだけで雰囲気が違い、お店で売っているものも
キラキラと輝いて見えます。

街ゆく人もさりげ親切です。
地下鉄駅の自動改札機などは入口レーンと出口レーンが区分けされていないので、駅に入る人と出る人の力関係でどちら側に人が流れるか決まります。

電車から降りた一団が改札から出る時には
全レーンが駅から出る人用になってしまうのですが、
その流れが終わると、今度は電車に乗ろうと駅に入る人が優勢になり、
全レーンが駅に入る人用と化してしまうというわけです。

ただポコぞうを乗せたベビーカー(和製英語なので、香港でも通じない。
いっそのこと、カタカタと呼んでました。)を押して
改札から出ようとすると、
(だいたい電車を降りると、人込みをやり過ごしてから
改札に向かうので、改札から出る集団の”満ち潮”から取り残され、
駅に入ってくる人々の”引き潮”に直面。)
改札を入ろうとしている対面の人
サッとレーンを譲って、『どうぞ』と言ってくれます。

また地下道からの上り口でたまにエスカレーターが無い所があり、
少し困っていると、カタカタを持って階段を上がるのを
サッと手伝ってくれました。

これはカタカタとポコぞうが重いわけではなく
買い出した戦利品の入ったエコバッグコロコロにいっぱいぶら下げていたので重かったのですが。

香港子連れ買い出し方程式(これテストに出まーす)



こういうところがやっぱり広州とは違うなぁと関心します。

これが香港が遠くに感じる真の原因なのではないだろうか?



香港ディズニーランド


空港からはエアポートエクスプレスで一駅
ディズニーランドリゾートラインに乗り換えて更に一駅と近いのですが、

こちとら広州からの陸路九龍上陸ですので、ちと乗り換えがややこしい
まぁこれを参考にする人はいないと思いますので
思い切って説明は省略して、
3回ほど地下鉄、鉄道で乗り換えすれば到着します。

香港ディズニーランド!いったい何度行ったんだろう?

家族4回ポコぞうは友達とママさん連れで更に3回です。

突然ですが!香港ディズニーランド(以下HDL)の良いところ。

待つ時間が少ない!

ポコぞうがまだ小さくて、
あまりアトラクションに乗ることはありませんでしたが、
東京ディズニーランドのような長蛇の列はほとんどなかっ
ように思います。

そもそも開園前に入口に人が殺到しているのを見たことがなく、

なんとなくゆるゆると行き、
好きなようにに時間を過ごして、
適当に帰る感じがが小さい子供を連れて楽しむにはよかったです。

空飛ぶダンボが一番長く待ったような気がするが、それでも30分くらいか?

それ以外にイッツ・ア・スモールワールド
ディズニーランド鉄道などソフトなものを中心に。

でも過激なアトラクションもありました。

絶対怖そうなのがコレ! 

RCレーサー! 写真を撮っていなかったのでインターネットから借用。

そもそもホンワカとしたアトラクションのエリアにしか
行ったことがなかったので、他のエリアのことは知らなかったのですが、
日本から両親と姪(ポコぞう+7歳)を迎えて、
HDLに行った時には、姪を切り込み隊長としてエリア探索範囲拡大

トイストーリーのエリアにHDLに似つかわしくないものを発見!
だって、それまで
HDLはライド系に関しては“ソフトな”というよりも気合が入っていない
と思っていたのです。
その意表を突くような、垂直にそびえ立つU字型のレール。

私は乗りません
怖いのは大丈夫ですが、自由落下は気持ち悪いのです!

しかも端っこは垂直よりもさらに傾いているではないですか!

怖い”とか”気持ち悪い”という前に、絶対危ない!

命知らずの姪は見つけるや否な『乗りたい!』と
ライド系だけに“乗り気”でして、

じゃぁこれ乗った後に並ぼう!
と別のアトラクションで遊んだ後に、そのヤバイのに行ってみる。

乗ったのは、こんなのですね。(こちらもネットから借用)

ん!さっきまで豪快に危険走行していたライドが止まっていました。

表示は“調整中”

やっぱり乗らなくてよかった


ではHDLで、何を一番楽しんだのかというとディズニープリンセスです。

シンデレラオーロラベルに会える場所が決まっているので、
そこに列が出来始めるのを見つけたら、一緒に並んで待ちましょう。
そうすればプリンセスに確実に会える
一緒に写真が撮れる!なのです。

例によってあまり長い列にはなりませんが、
長くなると係の人が『ここまででーす』、
と人数制限をかけることもあり。

さらに気分を上げるために、
女の子は、ディズニーランドホテルで
お化粧してプリンセスのドレスを着ることができます。(要予約)
おじさんが予約をしてプリンセスの衣装を着れるかどうかは知りません。

ディズニーランドホテル

これも常連シンデレラベル白雪姫のドレスでお化粧をしました。

最初が、シンデレラで2010年12月なのでポコぞうが3歳

シンデレラのドレスで(私ではなくポコぞうがです)
ミートプリンセスに並びました。

どうやらプリンセスはオーロラベル
(HDLでは比較的出会いやすいプリンセスです)

シンデレラだったらお揃いのドレスで写真撮れるのに。”
と思っているとシンデレラ登場

並んでいる先のミーティングポイントではなく、
目の前を通り過ぎて別の場所に行くみたい。

あー、あっちに並び直そうかな
でも、もう列の人数制限がかかっているかな?と逡巡していると、

なんとシンデレラが、シンデレラ姿のポコぞうを見つけて、
こっちにいらっしゃい』と手招きしてくれているではないですか。

アムロ行きまーす。とばかりに列を離脱
シンデレラのところに一直線(私ではなくポコぞうです)。
そしてシンデレラはポコと手をつないで一緒に歩いてくれました

プリンセスとリトルプリンセス

向かう先は予想通り、もうたくさんの人が並んでいて、
人数制限もかかっているようです。

さっきの列は離脱したので今更戻れない。

特別に列の最後に入れてくれるよね⁉

まぁシンデレラと手をつないで一緒に歩いたのだから
ポコぞうがですよ)それでも十分なんですけど。

と思っていると、なんと!
お先に並んでいるいたいけなお子様と保護者様羨望のまなざしを尻目に、
そのままミーティングポイントまで連れて行ってくれて、
一番乗り”です。

これは何のジェスチャーなんだろう?

まぁ見ようによっては子役による演出に見えなくもない
完璧なお化粧とドレス姿ではあったのですが、
それでも順番抜かしに寛大な中国
俺も抜かすが、お前も抜かせ!という文化)

香港も同様で列で並んでいる皆様からの苦情もなく
ε-(´∀`*)ホッとしつつも親としては、テンションMAX
いやぁあれは最高によかったなぁ

大体私は“Happy MAXレベル”が低いので
最高に幸せ”というのがちょっとしたことでも、
ちょこちょこ有るのですが、MAXの中でもMAXレベルの出来事でした。


香港島南側


香港地球の歩き方を見ても1つのエリアあたり、紙面は4ページ程度と、
かなりマイナーになってまいります。
当然ながら鉄道はなく、交通手段はバス


≪海洋公園≫

南側海岸の中央あたり、”Ocean Park”のある海洋公園というところ
(地名なのか、何なのかわからない)へ向かいます。

7月です。さすがに北緯22度31分の香港は暑い!

どのくらい暑いかというと、
日本標準時である明石が北緯34度39分
東京が北緯35度41分
札幌が北緯43度3分です。

もうわかりましたね。

ピンとこない⁉では簡単な引き算を。

私の住む関西の明石を中心にすると
香港は南に12度下がります。
これは冬極寒の札幌まで9度北上するよりも、緯度変化の度合い大

さらに日本人の皆様の大半が基準とする東京からだと
南に14度の香港は、北へ約7度の札幌に比べてダブルスコアです!!

夏の香港がどれだけ暑いかお判りいただけたでしょうか?
気温を覚えていないと素直に言おうよ)

なんとか到着しました。

地球の歩き方香港には

“アジア最大の海洋公園”と銘うった一大レジャーランドがこの海洋公園だ。南朗山丘陵から南シナ海にいたる一帯を全部使った広さで、大人も子供も一日中楽しめる。

地球の歩き方'08~’09 香港

とあります。

確かにジェットコースター巨大な観覧車など
いろいろなアトラクションがあり、
香港ディズニーランド以上のスケールですが、
この炎天下、すぐに遊ぶのは無理です。

雄大な海の眺望の中のアトラクション。行く季節を考えよう!

水族館に避難して涼みましょう。

って、室内なのにエアコンがありません
ムッとした暑さ、これでは広州市内の水族館とかわりません。

服の緑色が濃くなっているところが汗!ってほとんど全部です。

遠路はるばる来たので遊びはしましたが、
最後は銭ファーが暑さでダウン

割と早めに引き上げました。


≪赤柱(Stanley)≫

7月です。(懲りないなぁ

海洋公園に行った翌々年、今度はさらに通好み赤柱へ。

海洋公園よりも更に南へ下った僻地ですが、
自然の豊かさを求めた欧米人が住んだことから、
英語名のStanleyという地名が付いています。
スタンレー!カッコいいな!

でも何も考えずインターネットで“スタンレー”と入力して検索すると、
一生ものの魔法瓶スタンレーが出てきたぞ。

一生もの

魔法瓶かぁ、こんなの☟をイメージしていたけど。
まぁ“一生もの!“良い響きですね。

これはスタンレーではなくスティングレー


バスで、海沿いの道をトコトコと走る

左手に茂った緑の木々から気持ちの良い光が差し、右手にはキラキラした海が見えます。香港市街の雑踏が嘘のようです。

香港島ってこんなに大きかったんだ!


着きました。が、特に皆さまにお伝えするようなものは何もありません

何もないからこそ通好みなのです。

美しい海を眺めて、赤柱大街(スタンレーメインストリート)で
お土産物など探します。

海を眺めるポコぞう

広州の奥様方まで評判が伝わっているお店で
演技の良い花文字を書いてもらいました。

花文字の一部画像です。

あっ猫がいました
なんか背景の中国っぽい看板とのミスマッチが絶妙なショットです

やぁ、ねこ君


九龍

とんがりひがしからは地下道を歩いて、そのまま九龍の街中に着きます。

街の散策も良いですが、
香港に来る我々には、とあるミッションが課せられています。

すでにヒントは香港島北側パートにも書いていますが、
それは”買い出し”です。

広州も発展しており、いろいろなものが買えるのですが、
やはり香港の方が購買意欲がそそられる
(会社の同僚は香港そごうに味噌汁の碗を買いに行ったといってましたが、そこまでは…)

九龍での行きつけは海港城(Harbour City)
大きなショッピングセンターです。

City Superではオーガニックのドライフルーツなど
安心して小さい子供に食べさせることが出来るもの
を入手することができて重宝します。
City Superさん、その節は大変お世話になりました

また服などは私の偏見なのかもしれませんが、
広州で売っているでは、どうしても”背伸びしておしゃれした感”
があって、どうにも買う気にならないのですが、
香港だと子供の服も私の物もいろいろと買ってしまう。

娘の服はジル・スチュアート、私のはLane Crawfordでなんだかんだと。
Lane Crawfordは買い物金額で、VIPメンバーになってしまうところでした。

Lane Crawfordで買ったあれこれ!パンツはなぜかMade In Romania


買うものを買えば、少し気持ちにも余裕ができます。

夜は豪華な海鮮料理でもいただき、
次の日の朝、涼しいうちに散歩にでかけます。

とんがり姐さん(忘れたかもしれませんが尖沙咀のことをこう呼んでいます)から北側に向かい、街の外れほうに歩いて行くと、
九龍らしさに触れることができます。

九龍生まれ、九龍育ちの九龍っ子ではないので、
何が”九龍らしい”のかわかって言っているわけではないのですが、
少なくとも、もう九龍マフィア九龍城のイメージではありません。

いい感じの香港の街というか、
雑踏と小さな自然が調和している風景といえば、詩人かよ!
っていわれるでしょうか?

九龍の街並み

 

歩き疲れたら糖朝で朝ごはん。

有名な香港スイーツの店 糖朝


などと言いつつも、やっぱり九龍のランドマーク
ペニンシュラホテルですかね。

一度泊まってみたかったのです。

日本への帰任直前の2013年3月
思いきって宿泊予約しました。

もう香港で行きたいところは行き尽くした
まもなく日本へ帰るので買い出しもいらない
もとよりペニンシュラホテルにお籠りするつもりです。

チェックインすると、
『お客様、本日アップグレードさせていただきます。』とのお告げ

レセプション様、帰任前のプレゼントありがとうございます。

お部屋に入ると南は香港島の素晴らしい眺め
そしてなんと東向きに九龍の街並みが見渡せるビックリのお風呂もあります。

香港島の眺望を見ながらお昼寝ができるなんて
九龍の雑踏を見下ろしながらの入浴タイムもまた良し

アップグレードおそるべし。

お茶を淹れようとしてお湯の沸かし方を電話で尋ねると、
ボーイさんがすっ飛んで来て手伝ってくれるので、
東洋系のリッチなホテルは、欧米よりもずっとサービスが良い
としみじみと思いました。


最後に九龍といえば“中芸

中芸というのはなんでしょうか?そのままネットで調べると
高知県安芸郡にある地域名“などと、とぼけたことを言われてしまうので、地球の歩き方に教えてもらいましょう、

高品質の中国の工芸品が揃う中国系百貨店。尖沙咀店はフェリー乗り場のある中港城内にある。B/Fは、シルクに手刺繍の施されたチャイナドレスや小物雑貨、カシミア製品、シノワズリな食器やテーブルリネンなどが店内を彩る。値段は高めだが、センスの良い物が充実。G/Fと1/Fはヒスイを中心とした高級宝飾品や骨董品のフロアで、特に1/Fは玉石の芸術品が並び美術館の趣だ。

地球の歩き方’08~’09 香港


ということです。特に最後のところ!読みましたか?

玉石の芸術品”ですよ。

これまでのnoteの記事で
”トトムが鉱石もスキ”という、そこはかとない匂い
嗅ぎつけている方がおられましたら立派なプロファイラーです。

バイクプラモカメラ腕時計などの他、
鉱物陶器ガラスなども守備範囲です。
蒐集家ではありませんが、本による知識の習得に余念がありません。

非プラモ系 資料集


翡翠の細工は中国伝統ですが、
銀針水晶の馬瑪瑙の仏像など、
鉱石に精緻な彫刻が施された置物にぐっと惹かれます。

中芸のHPより良さげなものを少々

値段はうーん、やはり見栄えのするものは
1万香港ドル(12万円)くらいからと高価です。

更に高いものは数万香港ドルかぁ!溜息


九龍に来るたびにちょくちょく中芸に寄り
(1Fなのでちょっと足を止めて気軽に見る事ができます)

『これ、いいよね!』

『こういうの飾るとしたらどこかなぁ』

『いやぁ、中国生活もいろいろあったよね。記念になるものないかなぁ』

と少しずつ、銭ファーに刷り込み工作を続ける。


そして時は来た最後の香港訪問となるペニンシュラ宿泊

ペニンシュラからもすぐ近所の中芸へごく自然な態度で寄ります。

リッチな部屋で銭ファーも金銭感覚が少し緩んでいるはず


『これ、買おっかな…』


『こんな石、なんでいるん?

以上作戦失敗チーン





マカオといえばグランプリ


マカオは距離としては香港と同じくらいの位置ですが、
なんとなく香港よりも近寄りがたい感じ。

もともとポルトガル領だったからでしょうか?

香港が『ちょっとそこまで』というのに比べて、
マカオは『よし行くぞ!』という心構えが必要です。

マカオへは2010年の9月と11月同じ年に2回
とある目的を持っていきました。
そうです最終目的はマカオグランプリ観戦です。

タイパ・コロネア地区


1回目は陸路でのマカオ訪問。

初訪問では、マカオに慣れるだけで手いっぱいのハズ。
来るべきグランプリに専念する為、下見を兼ねてマカオを満喫するつもり。

広州の花園ホテルからバスが出ます。
花園ホテルはポコぞうが教えてもらっている
バレエ教室(中国で日本人の先生が教えている)の発表会の場所なので
勝手知ったるもの。楽勝、楽勝

バスから降りてしたあとに、再びバスでマカオ半島を通過して
フロリダ キーウエストのような(行ったことないけど)全長4㎞くらいの
海上の道路を通って、タイパ・コロアネの島へ渡ります。

おいおい行き過ぎだぞ、マカオグランプリはマカオ半島で行われるのに
それでは下見にならないではないか!

いえいえ2回訪問するのであれば、
2つあるエリアも制覇すべき定めがあり(ないよ)、
本番はマカオ半島宿泊ならば、
下見はタイパ・コロアネに泊まるのが筋なのです。

マカオはカジノでも有名なので、
大きなホテルにはカジノがつきものなのですが、
なるべくそっち系でないリゾートホテルを選び、
ヴェネチアン・マカオ宿泊です。

運河もないのにリアルト橋が ベネチアンマカオ



ホテルはショッピングセンターに隣接しており、
ホテルから出ずとも楽しく過ごすことができます。

ショッピングセンター内には運河がありゴンドラが行きかいます

また上を見上げれば空が!
屋根がないのではなく天井一面に空が描かれています

ここはショッピングセンターの中

ショッピングセンターでの買い物などを中心に楽しみつつも、

ちゃんと訪問目的を思い出し
再びシャトルバスで海の上の道を通ってマカオ半島へ向かいます。

海の上の道向こうに見えるはリスボアホテル

夜はリスボアホテルからの花火を見に行ったのですが、
1時間、時間を間違えていて、見れませんでした。

ただ夜にうろうろと街を歩いても
危険がなさそうであることは体感しました。

マカオの下町探訪は次の日の明るいときに。

マカオの下町。遠くに見えるのが激派手リスボアホテル


マカオの通貨はパタカというらしいですが、
ほぼ価値が香港ドルと同じなので、
パタカの代わりに香港ドルで支払う事が普通にできます。

また香港ドルがなければ、中国元で支払うこともできますが、
香港ドルよりも中国元のほうが少しだけ価値が高いので
実はこちらのほうがお店の人はWelcomeという、
通貨がややこしい所です。

マカオの街中でマカオグランプリミュージアムを見つけて、
これぞ下見に来た甲斐があった”と入館。
アイルトン・セナミハエル・シューマッハ
F3ドライバー時代に乗ったマシンが展示されており鳥肌物です。

コックピット後部にはAyrton Sennaの名前が
こちらはシューマッハのマシン



F1で一流になるドライバーはF3で良い成績を残すと、
1年~2年でF1にステップアップしますので、
F3のほうが、むしろF1マシンよりもレアといえます。

マカオ半島


2回目本番は香港からターボジェットというジェット噴射推進船に乗り
海路、マカオ半島のマリタイムフェリーターミナルへ。

これだけでもかっこ良し!

そして宿泊はマンダリン・オリエンタル・マカオ一択です。

マンダリンオリエンタル・ホテルはマカオグランプリのコース上にある
長い二つの直線をつなぐ曲がり角の手前に位置しており
それ故このポイントはマンダリンオリエンタルベントと呼ばれています。

このポイントでのバトルがホテルのテラスで食事をしながら
あるいは部屋からも、観戦することができるということで
レース期間中のホテル予約の競争率は非常に高く、
トトムは観戦チケットとセットの宿泊受付
1年くらい前から虎視眈々と狙っており、
半年前の予約受付け開始と同時ゲット成功です。

もう少しマカオグランプリの説明をさせていただきます。
コースはギア・サーキットと呼ばれますが、
鈴鹿サーキットのような専用のコースではなく
F1のモナコグランプリのように公道を閉鎖してレースをする
市街地サーキットです。

ギアサーキットコース図にもマンダリンオリエンタルの名が!



ギアサーキットは直線主体で高速バトルが繰り広げられる
ホームストレート側
曲がりくねったテクニカルなバック側で構成されていますが、
何と言ってもマンダリンオリエンタルベンドでは、
広い道幅と緩やかな曲がり
ということで、
最高速度が出るホームストレートからほとんど減速せず走り抜けていく
という迫力のあるシーンが見られることで有名。

マンダリンオリエンタルベンド



特にセナやシューマッハといった天才ドライバーは時速200㎞以上
ガードレースから数㎝の距離をかすめて
すっ飛んでいったという話を聞きます。

このシーンを見たい!

レース開始
バイクツーリングカーなどいろいろなクラスのレースがあったとは
知りませんでした。
一日中楽しめます。

次は、いよいよメインレースとなるF3クラス
しかし今年は有望新人はいないようで、
みなさんガードレールから1mくらい開けて普通に走り抜けていきます。
バトルもあまりなし。ちょっと残念

右下のバルコニーから観戦するトトム(青いチェックの服)を部屋から銭ファーが撮影




そのかわりスタート地点にある特設スタンド辺りでは
事故続出のアナウンスが繰り返されていました。


勝負事は玄人しかわからないようなわずかな技術の差
明暗を分けることが常ですが、
本当の天才というのは素人でもわかるくらい他と差がある物なのですねぇ。

余談ですが、1988年に250㏄のヤマハFZR250を買い、
その夏、鈴鹿8時間耐久レース観戦にバイクに乗っていきました。

その時の注目選手はなんといってもオーストラリアのワイン・ガードナー
それ以外にも同じくオーストラリアのケビン・マギー
フランスのドミニク・サロンがいました。

ただレースが始まると、
彼ら以外に素晴らしい走りをするライダーが忽然と現れたのです。

1987年の優勝者であるケビン・マギーとペアを組んだ
アメリカのウエイン・レイニーです。

地下アイドルの追っかけレベルのファンならともかく、
普通のバイク好き程度にはほとんど知られていない選手だったのですが、
素人目にみても明らかに走りの次元が違う。

とちらかというとケビン・マギーが走る番になると
ずるずると順位が落ちるところを、
レイニーが挽回するという展開が終始続き、結局優勝

8耐の夏! 日本の夏!


レイニーは1988年からバイクレースの最高峰である
ワールドグランプリ500㏄に参戦しており、
1990年には年間を通してのチャンピオンになっています。

歴史に残るケビン・シュワンツとの一騎打ちでは、二人とも
後輪が浮き上がるほどのハードブレーキング
コーナー進入での先頭争いをしていたのを思い出しました。

あれは確か、大学の研究室のテレビで深夜のTV放映
先輩方と一緒に見たのでした。

ところで、『シュ』はどうなった⁉『シュ』は?

シューマッハ?
シュワンツ?

シュペルターだ!

いや~シュペルターね
いや、いや、まさかシュペルター、箱から出されることもなく
中国赴任が終わってしまうのか

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