UNISON SQUARE GARDEN presents「fun time HOLIDAY 8」&LAWSON presents CONNECT LITTLE PARADE 2022 感想

こちらの駄文は以下の対バンライブ2公演の合同感想記事です。
・2022/6/13 UNISON SQUARE GARDEN presents「fun time HOLIDAY 8」@TOKYO DOME CITY HALL
・2022/7/23 LAWSON presents CONNECT LITTLE PARADE 2022 @ Zepp Haneda

○対バンライブに行ったことはほとんどなかった

さて直近2ヶ月の間に珍しく対バンライブに2本も参加したので、備忘がてら感じたことを残しておきたい。
1本目のfun time HOLIDAY 8 東京公演だが、こちらに関しては「最近ファンになったのでユニゾンのライブ行ってみたい~」というウルトラ安直な理由で参加した。(7/26追記:安直という言葉はマイヘアさんにほとんど興味ないのにチケ取ってしまったという当時の申し訳なさから来ています)
提供曲は妄想コントローラーから長らく聴いていたのだが、何故かバンド本体の曲にあまり食指が伸びずにいたのが去年まで。
ところが年初のハレノバテイクオーバーきっかけで何となくレンタルして来たアルバム達が気に入ってしまい、活動していく上での精神性だとかビジネス面と客の利益をどちらも諦めずに最善を目指していく姿勢に感銘を受けたのも相まってすっかりファンになってしまった。そして最近は「斎藤さんのギターカッコいい~!鈴木さんのドラムカッコいい~!たぶちおにいさん可愛い~!」と思いながら通勤電車でPatrick Vegeeツアーのライブ音源を聴きまくっている。Hatch I needのイントロ最高。

2本目のCONNECT LITTLE PARADE 2022は現在最優先の推しであるところの黄色い厄介もとい夏川椎菜主催の対バンということで迷いなく参加した。
もちろん夏川曲が大好きで生歌生音も大好きなのでライブで聴けるならどこへでも行くぞ~のお気持ちはあるのだけど、それと併せてたぶちおにいさんの対バン論みたいなものを以前ブログで読んでいたので面白そうだと思った節も多分にあった。

これまで対バンライブに参加したことはほとんどなく、「各アーティストの持ち時間が明確に設けられて、順番に各々のステージをやる系」に絞ると2019年のプリンセス・プリンシパル THE LIVE Yuki Kajiura×Void_Chordsしかない。とはいえこれもアニメ作品を基にした企画なので、両者とも演奏する曲はプリプリの主題歌挿入歌キャラソンBGMのみだった。
つまるところたぶちおにいさんが論じてるような対バンライブに行ったことはなかった。
しかし、(文章を読む限りの感想だが)音楽やライブに関して誠実に論じている人が真面目に言っていることなのだから対バンってのは面白いものに違いない……と思い、そういうわけでftH8とコネパレ参加にしてみようという意欲がとてもあった。説明が長い。

○fun time HOLIDAY 8 東京公演感想

とりあえずユニゾンのライブを初めて観れて楽しかったというのが最大の感想だが、それ以外にもいろいろと感じたことがあるので箇条書きで書いていく。

①ロックバンドを大きすぎない会場で観る面白さ
たぶちおにいさんのブログでしばしば会場の規模について書かれていて、ロックバンドを観るのに大規模すぎる会場は向かない(要約)と論じられていた。細かい解釈が間違っていたらごめんなさい。
私の経験と知識ではそれを肌感覚で全て理解し切ることは出来ず、「確かに遠すぎると演者の手元見えなくてつまんないよな……ハイハット凝視したい勢としては近いほうが嬉しいし」というくらいだった。そもそもロックバンドのライブに行ったことなかったので逆に当時理解出来ていたら怖いと思う。

ところが実際にライブを観たことで、うっすらながらもその意図するものを掴めたような気がした。私なりに言語化すると「とにかく演者の動きや表情を観るのが面白い」となる。

すごく普通のことなのだがロックバンドはメンバー全員が主役であり、所謂サポートバンドのように脇役として主役の背後で支援に徹する役回りとは異なると感じた。今まで参加して来たライブは大体歌手の公演で、後者の役回りに徹するミュージシャンをずっと見てきたせいでそれに慣れ切ってしまっていたが、今回のマイヘアもユニゾンも演者全員が主役を張っていた。
これがとても面白い体験だった。

両バンドともベーシストが良く動き、定位置から基本動かないギタリストとドラマーもその場で派手にやっていて、その動きや表情を見ているだけで知らない曲でも十分面白かった。
鈴木さんがいきなり立った時は「クララが立った!!」って思ったし、夢が覚めたらでFlashback of that riverを叫ぶように歌ってた斎藤さんの背後に三途の川が見えたし、Nihil Pip Viperでウォーキングベース弾きながらリアルに歩き回ってるたぶちおにいさんが可愛くて美少女ゲームのヒロインかと錯覚してしまった(誇張表現)。
とまあこういった風に感じたので、確かに大きすぎる会場でこの面白さは味わえないなと思いましたまる

②対バンライブという環境ならではの面白さ
フェスよりも長く、ワンマンよりは短いという時間的・曲数的な制約があるからこそ面白い部分もあると思った。

私はフェスに行かないタイプで、直近5年で参加したフェスは1本だけ。
理由として、「フェスは民度低い」「フェスは公演時間長いし疲れる」「新しい曲との出会いがあるとはいえ、自分の趣味と生理的に合わないアーティストが出てくるのはイヤだ」「コラボとかやるくらいなら本人の曲増やせや」「大体フェスとか運営側の裁量大きすぎてつまんねえ」的な具合である。偏見が混じっていることは否定しないナーン。

やはりライブに行くなら好きなアーティストのワンマンで、その人の表現したい世界観に浸って楽しみたい。
……と思っていたのだが、対バンを体感してみて「フェスよりも持ち時間が長いので、曲数を増やせてその人の世界観や物語性をがっつり出せる」「でもワンマンよりも持ち時間が短いので、曲を知らない初心者でも気後れしない≒比較的参加しやすいし、新しいアーティストとの出会いとしても素敵」と思った。
なるほど見切れ美少女が繰り返し推していたのも頷ける。え、突然呼称が変わったって?気のせいですよ。

そういう意味で対バンならではの面白さや魅力といったものが感じられた。
とはいえ基本的にワンマン派の人間なので対バン行きまくろうとは思わないけど、時々行く分にはよいものだなと。

③特に気付きとかではなく普通のライブ感想
マイヘア……名前だけは知っていて、最近出たアルバムが某渋蔦でプッシュされていたのでなんかすごい人たちなんだろうな感はあった。曲わからんし正直エモい語りとかは苦手なのだけど、なぜか惹き付けられて1時間くらいの持ち時間があっという間に過ぎた。
自分達のパフォーマンスに自信がある人達という感じがした。だからこそアウェイでもあんな風に堂々と立って世界観をがっつり作れるのだろうなと。小学生みたいな感想でごめんなさい。

ユニゾン……アトラクションがはじまる→メカトル時空探検隊→Catch up, latencyの繋ぎが最高。MR.アンディからノータイムで繋がった夢が覚めたらで鳥肌ブワァ。照明も相まって三途の川が見えた。(三途の川アピール)
夜な夜なドライブで美少女が足振り上げてるのを見て、「えっ、プログラム15thの公式で上がってたライブ映像で見た足振り上げる動きっていつもやってんの!?毎回これ!?柔軟性やば……ワイがやったら即骨折やわ……」となった。
喜怒哀楽からの君の瞳に恋してないの流れ良すぎる。あと最後に桜のあと聴けて嬉しかったです。

○CONNECT LITTLE PARADE 2022 感想

MAKEOVERツアー終了から1か月、夏川ロスに陥っていたヒヨコに救いの手を差し伸べてくれるミュージックレインさんへの圧倒的感謝は特にしないままのんびりまったり現地。
足腰しんどいおじさんなので指定席を確保していた。スタンディングは死。

で、上述のftH8で対バンライブの面白さの片鱗を掴んでいたこともあってか、別に予習とかしなくても現地で生音浴びたら楽しいやろ~のお気持ちだったので、ガッツリ聴き込んで選曲予想みたいなことはしていなかった。 これ回収したい!って曲はいくつかあったけど。
halcaさんの音源は数枚持っていたので久々に聴いてみたり、草野さんの最新アルバムは知ってたけど聴いてなかったのでレンタルで回収して2周くらいした。そして超絶楽しかった。

ではftHの経験を踏まえて感じたコネパレ感想をいくつか。

①主催側のホスピタリティの高さ
とにかく制作サイドとナンスの配慮が行き渡っていると感じた。
今回はサポートバンドが二組だけだったこともあってか、全機材が最初から舞台上に設置されていて転換時間が短く済んでいた。これはたいへんグッド。ftHの時は転換なげーな暇だなと思っていたので。
その転換時間に主催とのMCが入っていたのだけど、ナンスが各出演者のことを(多分)頭に叩き込んだ上で喋っていることもあってか、単なる尺稼ぎではなくライブ内容を踏まえた頷けるトークだったり、面白話を上手く引き出せていて全然飽きなかった。ナンスすげー。
あと開幕アンチテーゼ1曲やって観客(もちろんヒヨコ群以外も含む)を温めてから他の演者呼び込むのめっちゃ良かった。

②全員のステージの作り方が違っていて面白かった
基本的に6~7曲で特殊演出もなくひたすら曲をぶっかますという共通の条件はあったけれど、その中でも各々が自分のスタイルを見せてきたのが面白くて、こういうのも醍醐味なのかなと思った。
halcaさんは3曲2曲2曲の間にMC2回挟むというスタンダードな感じの構成。アッパー系→ミドル系→もう一度アッパー系という緩急の付け方も定番。その中でご本人も仰っていたけど「c/wやミニアルバムの曲を多めにしてみた」という側面があって、この絶妙な環境だからこそ出来る選択だなと。
草野さんはとにかくエモくてカッコいい。最初のMCは漫談多めだけど、5,6曲目の前にはリアルタイムでBGM弾きながら過去エピソードを交えて曲への導入をしっかり作っていて流石歴戦のシンガーソングライターや……となった。曲に対して失礼のない振舞いってのはこういうのを言うのでしょう。
黄厄さんは7曲をMC1回で走り抜ける超特急突貫工事で最高。開幕クラクトからHAMAさん編曲繋ぎでロジル、更にポップな解釈のgravity、テンポを保ったままイエフラ。なんて良い流れなんだ!
MC挟んでササクレがバラード枠として機能しつつ、そこからロングイントロで雰囲気を作ってからのトオボエ!そしてシームレスで繋いだダメ押しのハレノバ!ナンス天才!!次のコネパレいつやるの!!(ヒヨコ圧力)
こうやって三者三様の舞台を見せられるとマジで面白いと思ってしまいますわ。すごいですわ。

③普通にワンマン行きたくなった
一応それなりに色々なライブに参加した人間として、生で聴いていいなと思った曲だったり、元から好きだったけどもっと好きになった曲がいくつもあるのだけれど、アーティスト単位でのそういう「これいいなと思えた経験」があるとワンマン行ってみたくなる節はあった。割と今真面目にお二方のワンマンチケを取ろうか考えている。(お金とか予定とか情勢とかの兼ね合いがあってすぐに決められないのは申し訳ない。)

ということを思ったので文章にしました。おしまい。