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プロパラを振り返る(64)

 今日からはプロパラ31号を読んでみることにしよう。

(136) Christer Jonsson (Problem Paradise 31, 2004)

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           H#2 2sols.(4+5)

1.Sf4 Rg8 2.Re7 Sg4#
1.Rc6 Bh3 2.Se7 Sd7#

 R/Bが最遠移動をした後でそのライン上にSが跳ねだす、所謂Brazil theme。きっとこれは、Jonssonさんが日本人の為に作ってくれた啓蒙作なのだろう。

(137) Christer Jonsson (Problem Paradise 31, 2004)

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           H#3 2sols.(4+5)

1.Bc2 Sxd6 2.Bf5 Se4 3.Sd7 Bc4#
1.d5 Sxb8 2.Be8 Sc6 3.Bf7 Bc8#

 白は邪魔駒を消去してのswitchback、黒はその隙を縫うようにBを移動させてのself block。(136)もそうだが、このような無駄のない平明な表現の美しさを本当に理解できるのは、むしろ日本のプロブレミストなのではなかろうか。

(138) 上田吉一 (Problem Paradise 31, 2004)

138 上田吉一

           SH=2 32sols. (31+2)
           K-Madrasi
           Camel a8; Zebra b7; Vao f3; Giraffe h1

Series help:黒だけが連続してn手指し、その後1手で白が黒をメイトできるような手順を求める。最終手を除いて、黒は白にチェックをかけてはならない。
K-Madrasi:「同種の敵の駒から取りを掛けられると、その駒は動けなくなる」というmadrasiのルールをKにも適用したもの。
Camel:(1,3)-leaper。
Giraffe:(1,4)-leaper。
Vao:駒を取らないときはBのように動くが、駒を取るときはその線上で敵又は味方の駒を一つ飛び越えて、その先にある駒(直後でなくてよい)を取る。
Zebra:(2,3)-leaper。

1.bxa1=Vi 2.Via2+ (36)xa2=
1.bxa1=(03) 2.(03)a4 (27)xa4=
1.bxa1=(04) 2.(04)xa5 (17)xa5=
1.bxa1=(05) 2.(05)xa6 Viax6=
1.bxa1=(06) 2.(06)g1 (26)xg1=
1.bxa1=S 2.Sb3 (06)xb3=
1.bxa1=Ca 2.Caxd2 Gixd2=
1.bxa1=Gi 2.Gib5 Caxb5=
1.bxa1=(15) 2.(15)f2+ (34)xf2=
1.bxa1=(16) 2.(16)xb7 Vaxb7=
1.bxa1=(17) 2.(17)xh2+ (46)xh2=
1.bxa1=B 2.Bxc3 (55)xc3=
1.bxa1=Ze 2.Zexc4 (25)xc4=
1.bxa1=(24) 2.(24)e3 (05)xe3=
1.bxa1=(25) 2.(25)xc6 (15)xc6=
1.bxa1=(26) 2.(26)g3 (34)xg3=
1.bxa1=(27) 2.(27)xc8 (16)xc8=
1.bxa1=(33) 2.(33)d4 Zexd4=
1.bxa1=(34) 2.(34)d5 (04)xd5=
1.bxa1=(35) 2.(35)f4 (03)xf4=
1.bxa1=(36) 2.(36)d7 Caxd7=
1.bxa1=(37) 2.(37)xh4 (44)xh4=
1.bxa1=(44) 2.(44)e5 Zexe5=
1.bxa1=(45) 2.(45)e6 (15)xe6=
1.bxa1=(46) 2.(46)xg5 Gixg5=
1.bxa1=(47) 2.(47)xe8 (16)xe8=
1.bxa1=(55) 2.(55)f6 (33)xf6=
1.bxa1=(56) 2.(56)f7 (25)xf7=
1.bxa1=(57) 2.(57)xh6 (56)xh6=
1.bxa1=(66) 2.(66)g7 (56)xg7=
1.bxa1=(67) 2.(67)xg8 (35)xg8=
1.bxa1=Va 2.Vah8 (45)xh8=

 以前22種成を紹介したが、こちらは更に10種増えて32種成!!それにしても、あの上田さんがこういう「記録に挑戦」的なものを創作のモチベーションにしているというのは、何だか意外な感じもする。
(平成25年5月8日記)

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