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LE COIN DU RETRO(15-5)

R52 J.M.Loustau (Original)

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           SHC#11 (4+14)

Bxg7#までで詰上げるためには、白Pd4をen passantで除去する必要がある。作意は1.Kd3 2.Bc3 3.Rb4 4.Bb3 5.Kc4 (直前の白の手はd2-d4である。4枚の黒駒がこの局面を得るため、互いに位置交換している)6.exd3 e.p.!(直前の白の手はd4xc5) 7.Kd4 8.Bc4 9.Rb3 10.Bb4 11.Kc3(初形から白Pd4がなくなった図が得られた。完全に対称な手順になっていることに注意せよ)11...Bxg7#となる。「ノンストップのスイッチバック」(H.N.)

R53 F.Visbeen (Original) dedicated to M.Caillaud

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     白黒双方とも1手ずつ戻し、それからH#1にせよ。(2+11)

一見、黒が1手(-1)Kg1xRh2と戻すだけで、1.f1=S Sf3#とH#1にできるように思える。しかしこれでは、白の待ち手が存在しない!(訳者注 黒の戻し手に対応する有効な白の戻し手がないという意味)
作意は(-1)Sf5-h4! g3xQf2と戻してから1.Kh1 Sxg3#というものである。同じようでも、Pe3xQf2と戻すと黒の駒取りが多過ぎてillegalとなる。Retractorでは滅多にお目にかからないMutate。献辞に感謝する。

R54 M. Caillaud (Europe-Echecs 78-80, 2nd Prize)

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                                         H#1 (14+15)

局面をほぐすには、白RとBを初形位置に戻してからg2xh3とする必要がある。一見、1.a3-a2 Ba2-b1 2.a6-a5 Bd5-a2 3.a7-a6 Bg2-d5 4.b4xRa3 Bf1-g2 5.b5-b4 Rg3-a3 6.b6-b5 Rg1-g3 7.c7xPd6 g2xSh3 8.Sf2-h3! etc... という逆算が成立しそうに思える。しかしこの筋は、実は成立しない。例えば、出題図の更に1手前の白の手がQf2-f4ならば、8.Sf2-h3とはできない。同様に、白Qをどの位置に戻そうとしても、前述の白Bや白R、黒Sや黒Pの動きを邪魔してしまう。これを避ける唯一の手段は、f2-f4!!と戻すことである。これにより、8.Sf2-h3の代わりに8.Sf4-h3!と戻すことが可能になる。従って、1.gxf3 e.p.! Qxh4#という順が確かに成立することが示された。

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