LE COIN DU RETRO（8-3）

PROBLEMES A CHERCHER(no.10)の解答

R14. A.Frolkin, A.Kornilov(Original)

　　　　　　　　　　　最終手は何か (11+3)

　条件が不正確だ。「現在黒番である」と付け加えなければならない。白の最終手は1...Bh2xRg1!であり、以下2.Rh1-g1+ Bg1-h2 3.h2-h1=R Kh1xSg2! となる。解けたのはL.J. S.P.そしてJ.D.の3名であり、彼らは不十分な問題文にも拘らず、作者の意図を見抜いてくれた。

R15. A.Hazebrouck(Europe Echecs 1966-68, 2nd HM)

　　　　　　　　　　　H#3 (11+12)

　J.D.の解答「キャスリングの可否が問題である。もし黒の0-0が合法なら、黒Qと黒Ra8は黒Bc8と同様白に取られている。b3での駒取りを見ると、なくなった黒Pは成っていなければならない。そのPはf2,d2,c2の3ヶ所のどれかを通過しているが、そのうち前の2ヶ所では白Kはキャスリングの権利を失う。3番目の場合は、c1での成の前にb3での駒取りが起こっていることになり、そこで取られるべき駒は1種類だけ、即ちSしかない。従って盤上の黒Sのうち1枚は成駒だ。しかし、この成Sがb1に行くにせよ、或いはe4に行くにせよ、どちらにしてもd3を経由するので、白Kは動かざるを得ない。以上より、いずれの場合も白のキャスリングは不可能である。
　一方、白のキャスリングが合法なら、白はb3で黒Q或いは黒Rを取ることが可能になる。しかしその場合は、黒のキャスリングの権利は失われる」どちらか一方のキャスリングのみが合法であるが、どちらが合法なのかを決定することはできない。よって互いに排他的な2つの解が存在することになる。
1)白のキャスリングが合法な場合 1.e5 0-0 2.Ke7 Rd1 3.Kd6 Bb4#
2)黒のキャスリングが合法な場合 1.0-0 Rf1 (0-0?) 2.Kh7 Rf4 3.Kh6 Rxh4#

R16. A.Hazebrouck (Die Schwalbe 1983)

　　　　　　　　　　　#1 (13+14)

　局面をほぐす為には、h2xg3とする前にh筋の黒P（これは黒Qに成っている）を戻さなくてはならない。次の逆算した局面から始めよう。

ここから、1...gxf2 2.a3 Qg3 3.hxg3 h2 4.a4 h1=Q 5.a5 Qh4 6.a6 Qf6 7.b4 Qc6 8.b5 Qb7 9.axb7 c6 10.b8=S cxb5と進み、その後b筋の2枚の黒Pがb1でSに成るのだ。テンポを稼ぐ手段もなく出題図に至り、ここでは黒番である！よって、1.Rg6#が正解であり、1.gxh3#?はillegalである。「達成困難な条件を見事に実現している」