見出し画像

楽しいレトロプロブレム(28)

(27) Michel Caillaud (The Problemist 2001-2002)

Proof Game in 7.75 moves (15+13)
2sols.

 黒の着手は盤面配置だけで8手ですから、通常なら8.0手となる筈ですが、手数表記は7.75手。これは一体どういうことなのでしょう?
 7.75手とは、黒が8手目の着手を半分だけ指しているという意味です。これから連想されるのは何でしょうか?勿論、それはcastlingとen passantですね。後は、それらを含みつつ白Qが5手以内に黒Bと2枚の黒Pを取る筋を探せばよい訳です。
 1解目は、1.e4 Sh6 2.Qg4 Sf5 3.Qxg7 Sh4 4.Qxh7 Bh6 5.Qxh6 f5 6.Qe3 f4 7.d3 xe3 8.Sd2 Ke8-g8(=1/2 0-0)となります。そして2解目は、1.d3 Sh6 2.Qd2 Sf5 3.Qh6 Sh4 4.Qxh7 f5 5.Qxg7 f46.Qxf8+ Kxf8 7.Sd2 Kg8 8. e4f4-e3(=1/2 fxe3 e.p.) ですね。

 Joke Problemとは言え、castlingとen passantをこのような形で結び付けて表現してみせる作者のセンスの良さには脱帽です。

(28) Luigi Ceriani (Vittorio de Barbieri Memorial Tourney 1943, 1st Prize)

黒Qの初手は?(9+12)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?