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G.Donatiプルーフゲーム傑作選(13)
(13)Gianni Donati (feenshach 126 11-12/1999)
Proof Game in 15.0 moves (14+15)
1.Sc3 c5 2.Se4 Qb6 3.Sg5 Qg6 4.Sxh7 Sc6 5.Sf6+ exf6 6.e4 Bd6 7.e5 Bb8 8.e6 d6 9.e7 Bf5 10.c3 Kd7 11.e8=S b5 12.Sc7 b4 13.Sb5 a5 14.Sa3 a4 15.Sb1 Bxb1
まず手数計算をしてみると、黒は15手ちょうど。従って、黒Ph7は原形位置で取られている。一方、白の無くなった駒はSとPで、黒の駒の動きを考えるとPは直進途中で取られることはない。よって、成ってから黒駒に取られている筈だ。
黒の自由にできる序は4手(c5-Qb6-Qg6-Sc6)。よって5手目に白は何かf6に捨てなければならない。すると、自然にSb1がPh7を取ってからf6に行く順が浮かび、その後の展開もほぼ自明。
後は白Pが何に成るかだが、黒の残りの手を見ると白の駒を取れる手はBb1しかなく、ここに戻るにはRでは無理だ。ということで「成Sが原形位置に戻ってから取られる」という、PronkinとCeriani-Frolkinを混ぜ合わせたようなテーマが見えてくる。
Donatiの作品らしく手順に難しいところはないが、P以外の駒に成駒を取らせているところや、10.c3の手待ちが絶妙のタイミングで入っているところなど、作者の確かな創作技量に感心させられる。
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