見出し画像

LE COIN DU RETRO(7-2)

                                         R5 (T.R.DAWSON)

画像1

           #2 (14+14)

右下の白Rを解放するためには、h筋の黒Pの成を戻してPh2xg3とする必要がある。このh1で成った駒は、出題図でh8にいるRなので、黒は0-0とはできない。従って、白が1.Qa7とすれば、黒は2.Qb8を防ぐことができない。

           R6 (A.FROLKIN)

画像2

           #1 (黒の最終4手は?) (10+10)

白から1.Ra4#で詰むことはすぐに分かる。示すべきなのは、現在白番だということだ。黒Pb3,b6,c6がf,g,h筋の白Pを取っており、黒の駒取りはこれで尽きている。多くの可能性の中で唯一、黒の戻し手を作れる戻し方は、(-1)b7xQc6!! Bf1-c4! (-2)c4xSb3!! Q--d5 (-3)d5xBc4!! Re2-e6! (-4)e6xRd5!! Ba6-c4! (-5)Kc4-b4 Sb5-a3+!というものである。5手目のKc4-b4という戻しが、b3,c4,d5でのdecaptureを決定している。白Rのうち1枚は、a筋の白Pがa8で成ったものである。また白枡の白Bのうち1枚は、f筋の白Pがe8又はg8で成ったものであり、残りの成は、g,h筋の白Pがh8でQとSに成ったものである。b7xSc6は、白Sと黒Kの関係から不可能である。よってb7xQc6が唯一の可能性として残り、黒は4手で4種の駒を戻したことになる。実に美しい作品である。

           R7 (A.FROLKIN)

画像3

           Ra6は最低何回動いたか?(16+16)
           Circe Rex inclusive

J.M.T.「記念碑的作品である!局面をほぐす為には、b筋の白Pによる取りを戻さなくてはならない。その為には、黒Pg7をb7へ移動させなくてはならないが、これは後でe1に戻る白Kによる巧妙な戻しによって達成できる。その間、白Rは黒Pと戯れる。逆算はまず、(-1)Rg6-a6 h7-h6 (-2)Rh6xPg6(Pg7) g7-g6 (-3)Rh5xPh6(Ph7)! h7-h6 (-4)Rh4xPh5(Ph7) h6-h5 (-5)Kg8-h8 h7-h6 (-6)Rh6xPh4(Ph7) h5-h4 (-7)Rg6-h6 h6-h5 (-8)Kf8-g8 h7-h6となる。強調されるべき基本的な策略は、Rの着手5手で「自由な」2手を得るというものだ。白Rがh5という中間地点へ行く手に注目してほしい。もしすぐにh4へ行くと、ずっと手が長くなってしまうのだ。これらの着手は、白Kが取りを戻す間止めておくことができる。
A) e6とg6 : (-1)Rh6xg6(Pg7) f7xKg6(Ke1) (-2)Rh5xPh6(Ph7) h7-h6 (-3)Rh4xPh5(Ph7) h6-h5 (-4)Kf5-g6! h7-h6 (-5)Ke6xPf5(Pf7) f6-f5 (-6)Kd6-e6 f7-f6 (-7)Rh6xh4(Ph7) h5-h4 (-8)Rf6-h6 h6-h5 (-9)Kc6-d6とすれば、白Rが5手動く間に、白Kが4手動くことができる。
B) d5とf5:ここでは、白Kが5段目の代わりに6段目で取りを戻すことで、白Rが5手動く間に、白Kは3手動くことができる。
これらの組合せに、もう付け加えるものはない。白Rは最低212回動いている!P.S.氏だけがこの解に辿り着いた。おめでとう!「ルービックキューブのようなプロブレムだ」(PS)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?