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楽しいレトロプロブレム(15)

(14) Gideon Husserl (feenschach 1986)

合法な局面になるように駒を色分けせよ
b)Rg6→g7 (4+0)

 一見、QとRが同色であってもなくても、いずれもせよillegalなチェックがかかっている局面に見えます。しかし、本当にそうでしょうか?よく考えてみると、一つだけ抜け道があります。白Pg7がh8にある黒駒を取ってQに成ったのだとすれば、黒Kg8に対してQとRによる両王手をかけることが可能ですね。従って、a)の正解図は以下のようになります。

           (solution of a) 

 b)はもうお分かりでしょう。この場合は、白Ph7がh8に直進してQに成ったと考えればよいのです。従って、b)の正解図は以下のようになります。

           (solution of b)

 チェスピースは対称性が極めて強いので、普通に作ると白黒を入れ替えた解が存在してしまいます。解をuniqueにする為に非対称性を導入する仕掛けは幾つかありますが、今回はプロモーションを利用している訳です。ちなみに、将棋の駒は上下非対称なものが多いですが、だからといってこの種の問題が作り易いということにはなりません。我こそはと思う方は、一度挑戦してみては如何ですか?

(15) Michel Caillaud (Probleemblad 06/2000)

Proof Game in 7.0 moves (15+12)
2sols.


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