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温故知新(詰パラ326号-02)

引き続き、326号からの作品紹介。

           橋本孝治

(詰パラ 昭和58年4月号)

36馬、28玉、38金、同金、
「46馬、37金打、29金、27玉、38金、同金、45馬、28玉」
「55馬…54馬、28玉」
「64馬…63馬、28玉」
「73馬…72馬、28玉」
「82馬…81馬、28玉」
「91馬…81馬、28玉」
「82馬…72馬、28玉」
「73馬…63馬、28玉」
「64馬…54馬、28玉」
「55馬…45馬、28玉」
 46馬、37金打、29金、27玉、38金、同金、28歩、同桂成、36馬、
 16玉、15金、同玉、65龍、35玉、35龍、13玉、22銀、同玉、32歩成、
 11玉、21と、同玉、
『54馬、22玉、55馬、21玉、65馬…88馬…43馬、22玉』
 31龍、同玉、41歩成、同玉、33桂、51玉、42角、62玉、53馬、73玉、
 64馬、84玉、85歩、同玉、75馬、95玉、51角成、96玉、52馬…74馬引、 
 95玉、84馬行、同香、96歩、86玉、87と迄173手詰。

馬鋸が3種も出てくるが、メインは勿論最初の金合入り馬鋸だろう。一寸前に紹介した添川さんの「ゴールドラッシュ」を見て、慌てて投稿したものらしい。しかし、この大作家に対して失礼を承知で書くと、このような足し算型の構成はこの作者には似合わない(どちらかというと、駒場さん的発想だと思う)。今の作者なら、金合入り馬鋸の部分をもっと複雑化することを考えるのではないだろうか。

 最後まで行くと、いつもはデパートがある場所に中田章道特集が組まれている。デパートで中田特集を組んだというのではなく、中日スポーツへの既発表作をもう一度載せたものらしい。その中から一局。

           中田章道

(中日スポーツ)

24桂、同角、23銀、同玉、35桂、同角、33馬、14玉、23銀、同飛、
24馬、同飛、13金迄13手詰。

 作風が現在と全く変わっていないのがよく分かる。最後は例の筋だが、そこに至るまでの手順が実に巧妙。スポーツ新聞に出すには高級過ぎるが、専門誌に出すには新味が不足しているという、まことに扱いに困る作(笑)。でも私は、こういう作品が好きなんだなあ。

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