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温故知新(詰パラ345号-01)

 今日は詰パラ345号(昭和59年11月号)を読んでみることにしよう。まず最初に「三羽烏」と題して森信雄、中田章道、浦野真彦の3人の作品が作者名を伏せて並べられている。その中でもダントツに可愛い作品を紹介しよう。

           浦野真彦

(詰パラ 昭和59年11月号)

31銀、12玉、13銀、同桂、22銀成、同玉、33銀、12玉、21銀、同玉、
31歩成、12玉、22銀成、同玉、32飛成迄15手詰。

 余りに好形過ぎて、ほんとに先行作がないのか心配になってくる。短編作家たるもの、こういう作を死ぬ迄に1つは作っておきたいものだ。
(注:本作は「詰将棋天国」(昭和56年2月10日発行)第50番三枝文夫と衝突していると、利波氏から御指摘頂いた。残念!)

 続いて小学校。ここではこの頃絶好調の二人の作品を見ることができる。

           原田清実

(詰パラ 昭和59年11月号)

35飛、同銀、14飛、25玉、26歩、同銀、36銀迄7手詰。

「短打による打歩回避」という構想作。殆ど原理図だが、これを7手でまとめた手腕は評価できる。ただ、32角は13とで十分のようだ。

           赤羽 守

(詰パラ 昭和59年11月号)

54角、47玉、56角成、同龍、36角、同玉、38龍迄7手詰。

 配置・手順とも、いかにも赤羽氏らしい作。大駒を豪快に使わせたら、現在でも氏の右に出る者はいないのではないだろうか。

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