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楽しいレトロプロブレム(5)

(4) Walter Freiherr von Holzhausen (Akademische Schachblätter 1901)

#1 (5+2)

 #1ということなので、普通なら白が1手指せばそれで詰むのですが、いくら探してもそういう手は見つかりません。これで1手詰とは、一体どういうことなのでしょう?
 その謎は、簡単なレトロ解析によって解決します。もし現在白番だったとすれば、その直前に黒の着手があった筈ですが、それは何でしょう?一寸考えてみれば分かる様に、そんな手はありません。ということは、現在白番ではなく黒番だということになります!
よって作意は、1...Kxc7+Kxa7+/Rxa7 2.bxa8=S/b8=S/Rc8#
となります。このように「どちらの手番なのか」を問う問題も、レトロではよく見かけるところです。

 同様のテーマを持つ作品を、もう一作紹介しておきましょう。

(4-a) Axel Åkerblom (Svenska Dagbladet, 1925)

#2 (5+2)

もうお分かりだとは思いますが、(2-a)の作意は
1...fxe6 2.Sh3 e5 3.Be4#
1...Kxg1 2.Rf6 Kh1 3.Rf1#
1...f6 2.Sf3 f5 3.Rh6#
1...f5 2.Kf2 Kh2 3.Rh6#
というものです。

(5) Peter Wong (The Problemist Supplement 9/1997)

Proof Game in 8.0 moves (13+14) 2sols.

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