プロパラを振り返る(163)
今日読んでいるのはプロパラ79号(July-September 2017)。まずは、ヘルプとばか詰を合わせて3題紹介したい。
(317)Christer Jonsson(Problem Paradise 79, 2017)
H#2 2sols. (5+6)
1.Bxf7+ Bd2 2.Bxg6 Be2#
1.Rxa6 Se5 2.Rxh6 Rf5#
Zilahiはこの作者の得意技の一つ。1つ目の解ではRとSを、もう一つの解ではB2枚を取るという形で、いわばextended Zilahiとでも呼ぶべきテーマを表現している。こういう難しいことを、余りこねくりまわさずにさらっとやってみせるのが、Jonssonの真骨頂である。
(318)渡邊一雄(Problem Paradise 79, 2017)
H#2 2sols.(4+8)
1.Rc5 Qxe4+ 2.Kc4 Bg8#
1.Bf5 Qxc4+ 2.Ke4 Re8#
左右からのdouble pinmate2種。余りに自然にODTになっているので、こういうヘルプが簡単に作れそうに見えてしまうのがコワい(笑)。
(319)高坂 研(Problem Paradise 79, 2017)
ばか詰 5手(透明駒0+1)
16飛、X、18飛、29玉、19飛打迄5手詰。
最後は拙作。初手に16飛とすることで、2手目が移動合であることが分かる。何故かというと、出題図の直前の後手の手は玉の移動ではあり得ないからだ。移動合だとすればこれは飛か龍以外なく、最終手が正当化される。
無駄に複雑化することなくレトロと透明駒を融合できたので(まあ本作に限らず、拙作のレトロ+透明駒はどれもそのロジックはシンプルなものばかりなのだが)、まずまずの出来ではないかと思っている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?