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プロパラを振り返る(34)

 今日は、プロパラ第17号を読んでみることにしよう。実はこの号から、誰かさんがヘルプ担当になっている。何の実績もないのに担当をするのはもう慣れっこだが(いいのか、それで?)、見当外れの解説を読まされた読者の方はいい迷惑だったろう。本当に申し訳ない。それにしても、ド素人のくせに担当依頼を引き受ける方も引き受ける方だが、こんなヤツに声をかけた若島さんにも責任の一端はあると思う(笑)。

 それはともかくとして、担当初期に解説を書いた作品は、今でも一作一作に特別な愛着があり、どの作を見てもあれこれと思い出すことがある。その中から、今日は3作を紹介したいと思う。

(71) Michal Dragoun (Problem Paradise Issue 17, 2000) 

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                                         H#2 2sols. (5+8)

1.Sxb6 xc8=S+ 2.Kc4 Sxb6#
1.Sxe7 xe8=Q+ 2.Kc5 Qxe7#

 一度取られた駒がまたその場所に復活する、所謂Phoenix theme。知らない人でも、この図を見てくれたら「ああ、そういうことね」とすぐに分かって貰えそう。


(72) Arpad Molnar (Problem Paradise 17, 2000) 

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                                         H#2 b)Rf6→d6 (5+8)

a)1.c1=S Bd1 2.e1=S Bd2#
b)1.Kf6 d8=S 2.Ke7 g8=S#

 双方のダブルS成。単なるタスクとしてのAUWより、こういうものの方がずっと面白いし、創意が感じられる。


(73) Rauf Aliovsadzade (Problem Paradise 17, 2000) 

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                                         H#2 b)Ba2→c1 (7+6)

a)1.Re7 Sxd5 2.Qxf6 Sc3#
b)1.Sxc3 Bb2 2.Sd5 f5#

a)では白Sが黒Sを取り、b)では逆に黒Sが白Sを取る(reciprocal capture)。ここで留まらずに、Sがswitchbackする構成にしたことで作品になった。 
(平成24年7月4日記)

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