見出し画像

渡邊一雄傑作選(2)

(3) 渡邊一雄 (Problem Paradise 2005)

H#2  2sols. (5+4)

1.Re8 Bh7 2.Be6 Se4#
1.Bg4 Rh7 2.Re6 Sd7#

 白R/Bの焦点への最遠移動+黒R/BのGrimshaw。白側の手順は、ラインピースを動かしてからそのライン上にSが跳ぶ、所謂Brazil themeになっている。同様の手順の先行作はいくつかあるが、それらと比較したとき最も使用駒数が少ないという点で、本作も十分存在価値を主張できるものと思われる。

(reference problem)
Fadil Abdurahmanovic (Magyar Sakkelet 1979)

H#2  2sols. (5+6)

1.Rd1 Rxh6 2.Bd4 Sd6#
1.Ba7 Bxh6 2.Rd4 Se3#

(4) 渡邊一雄 (Problem Paradise 2005)

H#2  b)Kc6→d6 (4+13)

a)1.Se2 Rd5 2.Sd2 Rxd2#
b)1.Sg5 Bd5 2.Sf3 Bxf3#

 アンピンされたSがすかさず跳ぶが、スイッチバックしてきたR/Bに取られて詰上がる。多少配置駒数は多いが、この手順の面白さの前にはそんなことはどうでもいい。本作がヘルプでの渡邉氏の代表作だと、私は勝手に思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?