「杉の宿」合宿参加記(平成21年)

 我ながら物好きだとは思うが、詰工房の合宿に参加してきた。でも、先月の5連休も全部朝から晩まで仕事だったし、代わりにこれくらいのご褒美はあってもよかろう。残念ながら参加できなかった人の為に、大まかな旅行記を綴ってみよう。

 土曜日は7時半に家を出て、8時過ぎに八戸へ。切符を買ってから出発までの時間は、コーヒーを飲みながらまだ解いていないプルーフゲームの手数計算をする事が慣例となっている。8時57分発の東北新幹線に乗って東京へ。車内では勿論プルーフゲームを解く。しかし、橋本さんの新作がいきなり難しく、仙台を過ぎたあたりでやっと解けた。2時間弱かかったことになるか。残り時間で何とかもう一題解いたが、これでもう東京に着いてしまった。東京では、小泉さんと高橋さんが出迎えて下さった。すぐに小泉さんの車に乗せて頂き、一路「杉の宿」へ。海岸線沿い以外はさしたる渋滞もなく、3人で詰将棋や推理将棋の話をしながら2時間ほどで目的地に到着。ここまでは順調だ。

 出発時の青森は晴れていたが、湯河原はあいにくの雨。しかし、宿に着いてしまえば別に問題ない。部屋に行くと、門脇会長をはじめ金子さん、利波さん、馬屋原さん、大橋さん、三角さんなど、豪華メンバーがお出迎え。しばらくすると、更に近藤郷さんと加藤 徹さんもいらっしゃった。しばらく歓談していると詰キストの習性として自作を出題してみたくなり、TTTの課題作や新聞に発表した作を並べてみたが、反応はいいのか悪いのか良く分からなかった(笑)。
 当然出題する側にばかりはいられず、そのうち解かされる側に回るが、ここでの手の見えなさ加減には、自分でもイヤになってくる。恐らく、このメンバー中一番解図力がなかったのはこの私だ。いつも将棋の駒よりもチェスピースの方をずっと多く触っているとはいえ、仮にも詰キストを名乗るにしてはこれでは些か不味いのではないかと思わず反省する。

 5時半頃から露天風呂に入り、風呂から上がって6時半から夕食。当たり前だが、風呂の中でも、食事の間も、ずっと話題は詰将棋。至福の一時とはまさにこのことだ。部屋に戻ってから、小泉さんに相手をしてもらい、Caillaudのプルーフゲームについて熱く語る。その後、利波さんが出題する田中至さんの短編に苦しみ(解けなかったのはアルコールのせいにしておこう)、10月号の推理将棋が解けないという面々にヒントを出して解いて頂く。最後の難問のミスディレクションがいかに強力かに驚き、そして案外解答者というのはこちらのつけたヒントなど読んでいないものだという事実に一寸がっかりする。多分日付が変わった頃、ようやく解いてもらえてこちらも一安心。更にその後も宴は続き、2時頃(3時頃かも?)就寝。

 次の日も雨。でもそんなことはお構いなしに、こちらは朝ごはん前に一局橋本作を解図。朝食を食べ終えてから、対局室で冬眠蛙さんの「10月の新作」を解図しようとするが、寝不足で(←勿論言い訳)手の付け方も分からず挫折。三角さんが粘り強く変化を読み、最初に解いて見せた。凄いなあ!10時にまた高橋さんと一緒に小泉さんの車に便乗して、1時過ぎに東京駅に到着。小泉さんには御礼をするどころか、帰り際にカレンダーまで頂いてしまった。本当にお疲れ様でした!
 高橋さんと地下街でお昼をご一緒し、更に駅の構内の喫茶店で2時半まで歓談。簡単なプルーフゲームを解いてもらったが、楽しんで頂けたかな?3時ごろの新幹線に乗り、帰りもプルーフゲームを3題解いたが、途中で睡魔に襲われ4題目は2解のうち1解しか分からず。6時に八戸着。疲れたけど、私にとっては刺激的で十分有意義な会合だった。これで今年の会合参加は終了だ。次は受験が終わってからだな。

 最後に、写真を幾つか並べておこう。 

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大橋、金子、利波、高橋の各氏。 

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奥が大橋、加藤、門脇、手前は利波、馬屋原の各氏。 

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こちらは門脇、三角、近藤の各氏。みんな真剣です。 

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フェアリーに興じる人々。(背中は金子氏)この面子がこの後、今月号の推理将棋を一生懸命考えてくれました。 

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小泉さん。足元に漫画を置いて、twitterをやっている模様。これだけ見ると、とても詰将棋の合宿とは思えません(笑)。

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