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G.Donatiプルーフゲーム傑作選(17)

(17)Gianni Donati (Thema Danicum 91 New Years TT, 07/1998)

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           Proof Game in 9.5 moves (13+15)

1.Sf3 f5 2.Se5 f4 3.Sc4 f3 4.Sb6 xg2 5.f4 g1=S 6.Bg2 cxb6 7.Bc6 dxc6 8.Kf2 c5 9.Qxg1 c4 10.Ke1

 まず盤面配置の手数計算をすると、白が4手で黒が3手。又、取られた駒は白がBSPで、黒はPのみ。白Pが成るのは不可能なので、黒のc/d筋のPはそれぞれS/Bを取っていることが分かる。白Sがb6に辿り着くには4手かかるので白Bはあと2手しか動けず、これよりBがc6で取られたこと、そしてPg2が不動のまま取られたことが判明した。
 白は以上で10手ちょうどなので、黒Pf7を取りに行く暇がない。となると、向こうからこちらへお出まし願うしかなく、旨い具合に空いたg1がプロモーションの場所となる。ところが、黒Pc4はc6で駒取りをしたことが既に分かっているから、黒に残された手はあと5手。つまり、このPは成ったその場で取られてしまうことになる。これで手順の全容が解明された。後は実際に手を進めることで、S成が限定されていることを確認すればよい。(Passive Ceriani-Frolkin theme with bS)

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