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G.Donatiプルーフゲーム傑作選(44)

(44)Gianni Donati(Phenix175 07-08/2008)

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           Proof Game in 15.5 moves(15+15)

1.e4 h6 2.Qg5 hxg5 3.d4 Rh5 4.d5 Sh6 5.d6 Rc5 6.dxc7 d6 7.Se2 Bf5 8.c8=Q Bg6 9.Qe6 Qa5+ 10.Sec3 b6 11.Qc4 Kd7 12.Qa6 Kc6 13.Bc4 Sd7 14.Kf1 Rc8 15.Kg1 Rc7 16.Qc8

 まずは黒側の手数計算をしてみよう。黒は盤面配置を作るだけで15手ちょうどかかるので、Pc7は原形位置で取られていることが分かる。又、序は1.e4 h6 2.Qg4 xg4とするしかないこともすぐに分かるのでc8のQは成駒であり、これよりd筋の白PがPc7を取り、c8で成ったことが判明した。しかし黒のRc7はa8-c8-c7と動いているので、このQは成ったままそこに居座る訳にはいかない。ここまで解析したら、あとは実際に盤面に並べて軽く試行錯誤してみよう。この白QのRundlaufの軌跡を発見するのは容易な筈である。

 ちなみに、このRundlaufした成駒が最後に取られてしまうという構成も可能であり、作例もいくつかある。この作品がやや物足りなく思えた方は、一体どうすればそういう手順が成立するのか考えてみるのも一興だろう。

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