プロパラを振り返る(33)
今日はプロパラ第16号を読んでみることにしよう。
(68) 小林敏樹 (Problem Paradise Issue 16, 1999)
H#3 b)Bh3→a2 (4+4)
a)1.Rd4 d3 2.d5 Bd7 3.b6 Be7#
b)1.Kc6 Bf7 2.Rd5 d4 3.d6 Be8#
さっぱりした初形からChameleon echoがくっきりと表現されている。まさに良質の啓蒙作。
(69) 渡邉一雄 (Problem Paradise Issue 16, 1999)
#2 (8+8)
1.Bc2(2.Sd--#)
1...Rb1/Rxc2/Re1/Rxf1/Bxf5/Be6/Sc6/Sb5/Rd1/d5
2.Sb3/Sxc2/Se2/Sf3/Sxf5/Sxe6/Sxc6/Sxb5/Bxd1/Rf4#
ヘルプを主な活躍の場としているが、創作にかけては何でも屋の渡邊氏。単純な原理でSd4のKnight Wheelを実現させている。ただ、結果稿にもあるように1...Sb3/Bd7などは白の2手目が上とダブり、更に1...Bd7にはdualがある。(2.Sc6/Sb5のどちらでもよい)
これらのキズを一掃したのが下の改良図。黒の応手全てに対して白の手が異なることを御確認頂きたい。
version by A.Ettinger & T.Wakashima
(解は省略)
(70) 小林敏樹 (Problem Paradise Issue 16, 1999)
H#2 b)f5B→S (4+6)
a)1.Rd5 Ra3 2.Bd4 Bd3#
b)1.Qd4 Ba3 2.Bd5 Sd6#
殿はもう一度小林氏。Pを使わないAristocratから、白駒の最遠移動、黒駒のself-interferenceと盛り沢山。やはり大駒を使わせたら、この作者の右に出る者はいない。
(平成24年6月27日記)
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