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G.Donatiプルーフゲーム傑作選(7)

(7)Gianni Donati (Probleemblad 01/1998)

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           Proof Game in 18.5 (14+15)

1.e4 d6 2.e5 Kd7 3.e6+ Kc6 4.xf7 e6 5.f4 Be7 6.f8=S Qe8 7.Sd7 Qg6 8.Sb6 axb6 9.f5 Ra5 10.f6 Rf5 11.f7 Bf6 12.f8=S Se7 13.Sd7 Rf8 14.Sc5 Rf7 15.Sa6 xa6 16.Sf3 Kb7 17.Se5 Ka8 18.Sd7 Bb7 19.Sf8

 キャスリングによってRa8を出そうとすると、黒の手数が18手になってくれない。しかし、しばらく考えた後、実はa筋とb筋で黒Pがcross captureしている(そしてRa8はa5-f5と移動した)ことに気付けば、もう半分解けたようなものだ。白はP2枚が取られているが、黒による駒取りの位置はa6/b6であるから、これらのPが直進途中で取られることはありえない。即ち、これらのPはどちらもプロモーションしているのだ。
 手数計算からf筋の黒Pは不動のまま取られたことも分かっているから、まずe筋の白PがPf7を取ってSに成り、それをb64に捨ててから、今度はf筋の白Pが又Sに成り、今度はa6にそれを捨てるというストーリーが自然と見えてくる。後はこの予想が正しいことを、駒を実際に動かして確かめればよい。
 S成の反復(repeatation of Ceriani-Frolkin with S)というテーマが非常に分かり易く表現されている。すっきりし過ぎていて、こういうのを見ると自分でも作れそうな気がしてくるから困る(笑)。

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