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私家版・短編名作選補遺(09)

           (25)小林敏樹

25 小林敏樹(7手詰)

          (詰パラ 昭和63年12月号 短コン首位作)

27角、同と、53銀成、56玉、55飛、同玉、54龍迄7手詰。

 全ての配置に必然性があり、どの一枚もゆるがせにできないことがひしひしと伝わってくる。推敲を尽くされた作品とは、こういうものだ。

           (26)本間晨一

26 本間晨一(11手詰)

          (詰パラ 平成7年11月号)

22銀、12玉、11銀成、同玉、22角、12玉、24桂、同歩、11角成、同玉、
23桂迄11手詰。

 特に奇を衒わずとも、一寸したアイデアを端正な初形で表現できればそれでいい。短編詰将棋とは元々、そういうものではなかったか。

           (27)小寺秀夫

27 小寺秀夫(17手詰)

          (近代将棋 昭和53年4月号)

54角、23玉、45角、34桂、同龍、12玉、32龍、34桂、同角、11玉、
12角成、同玉、24桂、11玉、23桂、同飛、12龍迄17手詰。

 一見、初手42とから45角とするのが自然に見えるが、これだと2枚目の中合が出てこない。同一地点での中合(捨合)の反復を、整った実戦形で表現したのが素晴らしい。

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