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G.Donatiプルーフゲーム傑作選(5)

(5)Gianni Donati, Peter van den Heuvel
(Probleemblad 09/1997, 2nd Prize)

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           Proof Game in 18.5 moves (15+12)

1.Sh3 e5 2.Rg1 Ba3 3.xa3 Sc6 4.Bb2 Sd4 5.Qc1 Sf3+ 6.Kd1 Sxg1 7.Sc3 Sf3 8.Rb1 Sd4 9.Ke1 a5 10.Qd1 Ra6 11.Bc1 Rf6 12.Rxb7 c6 13.Rxd7 Sh6 14.Rxd8+ Ke7 15.Sg1 Bd6 16.Rb8 Bd5 17.Rb1 Rb8 18.Ra1 Sg8 19.Sb1

 まずは盤面の手数を計算してみると、白の手はたったの1手、黒は13手(Sg8も動いている)。また、取られた駒は白がR、黒がQBPPの4枚。Bf1は動けないから、白Rはh1かg1でSによって取られたことが分かる。すると、取ったのはSd4で、黒の手数は4手増える。これにBa3の一手を加えると、もうこれで黒の手は18手ちょうどとなり、Pb7,d7が原形位置で取られたことも判明する。
 ところが、今のままではSf3の瞬間に白Kにはチェックがかかってしまう。そこで白はBQKが順に一路左にずれてこれを防ぐことになる。これに加え、黒Pを取るためにRa1を出動させることに気付けば、後は手なりで進めることができるだろう。最終的には、白のRSSBQKと黒のS、合わせて7枚もの駒のスイッチバック(switchback 7 pieces)を楽しむことができる。これだけのことをやっても難しくならないのがDonatiの素晴らしいところである。


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