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温故知新(詰パラ398号)

 今日は詰パラ398号(平成元年4月号)を読んでみることにしよう。 この号は、期末かと思うくらい学校が充実している。早速作品を紹介することにしよう。

行き詰まり「新たなる聖地へ」

(詰パラ 平成元年4月号)

64飛、59香成、94飛、42龍、96飛迄5手詰。

 生飛の大回転。全体的にヘルプっぽい感じがするが、片山さんはプロブレムを御存じなんだろうか?氏の「いくら盤面枚数を増やしても狙いを表現する」という姿勢は、プロブレミストそのものなんだけど。

           大橋健司

(詰パラ 平成元年4月号)

22銀、同香、32金、34玉、43飛成、同玉、33角成迄7手詰。

 変化で散々開き王手を見せておいて作意ではたった一桝成りかえる飛が、実にいい味を出している。

           大橋健司

(詰パラ 平成元年4月号、半期賞)

85金、同と、84銀、同と、77龍、76桂、66龍、85玉、75龍、同玉、
86馬、66玉、67歩、同玉、77馬迄15手詰。

 貧乏図式から、何とも豪快な龍の押し売りが現れる。双方のパワーバランスが絶妙なので、無茶なことをやっているのにその無理がどこにも感じられない。私の大好きな作。

           若島 正

(詰パラ 平成元年4月号)

42銀、同飛、41馬、22玉、23金、11玉、12金、同玉、34角成、22玉、23馬行、11玉、12歩、同飛、33馬、22飛、同馬、同玉、32飛、23玉、15桂、14玉、35飛成、41飛、26桂迄25手詰。

 氏にしては珍しく、構想よりも手の流れで見せる作。若島流の手筋ものと言えようか。ちなみに、この図に辿り着くまでにはかなりの図を経由していることが、京都民報の資料からも分かる。あの若島さんでさえ、ベストの配置を発見するまでには相当の試行錯誤をしているということが分かって、何だかほっとするのは私だけだろうか。

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