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私家版・近代将棋図式精選(02)

                                     (2)墨江酔人

2 墨江酔人(139手詰)

          (近代将棋 昭和55年1月号)

 93金、同玉、92金、83玉、
「84歩、73玉、74歩、64玉、75金、54玉、65金、44玉、55金、34玉、
 45金、24玉、35金、14玉、25金、23玉、24歩、33玉、34歩、44玉、
 35金、54玉、45金、64玉、55金、74玉、65金、84玉、75金、94玉、
 85金、83玉」
「84歩…58角、同香成…83玉」
「84歩…69龍、同成香…49角、58歩、同角、同香成…83玉」
 84歩、73玉、65桂、64玉、75金、54玉、58飛、44玉、53飛成、34玉、
 54龍、44飛、36香、35歩、同香、24玉、44龍、同歩、25飛、14玉、
 15飛、同玉、16銀打、24玉、25銀、23玉、33香成、同玉、34歩、23玉、  35桂迄139手詰。

 金で玉を左右に追い回す、雄大な趣向作。収束まで手際よく纏まっていて嫌味が無い。氏の作品は主題と関係ないところでの変化・紛れに悩まされることも多いが、本作では全体を通して黒川風と言うか、ゆったりとした感覚が嬉しい。


                                     (3)角 建逸

3 角 建逸(21手詰)

          (近代将棋 昭和55年3月号)

31飛、41角、同飛成、同玉、96角、74角、同角、同歩、42飛、51玉、
73角、62角、同飛成、同金、33角、61玉、62角成、同玉、51角成、同玉、
52金迄21手詰。

 コンパクトな初形から飛び出す5手目の遠角が主眼手。その角を合駒で入手している点、また3度の合駒がいずれも角合に統一されていることなど、非常に完成度の高い作品に仕上がっている。

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