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G.Donatiプルーフゲーム傑作選(14)

(14)Gianni Donati (feenschach 135 01-05/2000)

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                                        Proof Game in 18.5 moves (14+15)

1.c3 d6 2.Qa4+ Bd7 3.b3 Sf6 4.Ba3 Se4 5.Bc5 Sxd2 6.e4 Sxb1 7.Bb5 Sa3 8.0-0-0 Sc2 9.Rd5 Sa1 10.Re5 d5 11.Kb2 d4 12.Ka3 d3 13.Qd4 d2 14.Kb4 d1=B 15.a3 Bg4 16.Sf3 Bc6 17.Rd1 Bc8 18.Rd3 B6d7 19.Bxd7+

 白の盤面配置は19手ぴったり。従って、Pd2とSb1は不動のまま取られている。一方黒はS以外動いていないように思えるが、それだと偶数手を消費することができない。最終手が駒取りなのは明らかなので、Pd7はプロモーションしていることが判明する。Pd2とSb1を取ったのは恐らくSa1であろう。
 白の手順は殆ど確定しており、黒側は早くも2手目にはd7でB又はQがピンされてしまう。さて、ピンされたのはどちらなのか?そして最終的に取られたのは原形位置の駒なのか、それとも成駒なのか?表層的な分析を終えた後にこれらの謎を巡って試行錯誤をすることで、作者との知恵比べを存分に愉しむことができる。
 分類上はただのPronkin themeということになるのだろうが、この作品にはプルーフゲームの、そして作者Donatiの最も良質の部分が表れていると思うのは私だけだろうか?

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