私家版・近代将棋図式精選(36)
(63)植田尚宏
(近代将棋 昭和58年11月号)
22金、同金、13香、同金、11金、22玉、44角成、31玉、21金、同玉、
11馬、同玉、13龍、21玉、22金迄15手詰。
「手の流れで見せる」という、典型的な植田作品。このたおやかな流れを心地よく感じるかどうかで、植田ファンかどうかが決まるのだろう。
(64)植田尚宏
(近代将棋 昭和58年11月号)
33銀、同玉、15角、22玉、14桂、13玉、23角成、同玉、13金、同玉、
24金、12玉、13歩、同桂、22桂成、同玉、33金、31玉、23桂、21玉、
22歩、12玉、11桂成、同玉、21歩成、同玉、23香、31玉、42金迄29手詰。
「端正な初形+妙手一発」という、古典的な構成の実戦形。最初どうやって手をかけるか少考するが、15角を打てば形が見えてくる。角を切った直後の13金が作者狙いの手だ。ただ、手を入れる余地がないとはいえ、作者としてもできればもう少し短く纏めたかったところだろう。
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